Presentation Information
[T18-O-5]Middle to Upper Miocene Calcareous Nannofossil Biostratigraphy in the South Atlantic Ocean
*Sota KODATE1, Koji KAMEO1, Daisuke KUWANO2, Nobuhiro DOI3 (1. Chiba University, 2. Kyoto University, 3. Kawasaki Geological Engineering Co., Ltd)
Keywords:
Miocene,Calcareous Nannofossil,South Atlantic Ocean
中新世と呼ばれる地質時代は,その初期から中期(17–15 Ma)にかけて生じたとされる中新世最温暖期(Miocene Climatic Optimum)と,その後の中期中新世気候変化(Middle Miocene Climatic Transition)という寒冷期で特徴付けられる(Zachos et al., 2008).この寒冷期に相当する15–13 Maには,海面水温は低下したとされ(e.g., Turco et al., 2002),その要因として,南極氷床の拡大が影響したと考えられている(Shevenell et al., 2008).この氷床拡大が海洋に及ぼした影響とそれが広がる過程を明らかにするためには,南半球の海洋変動の記録が必要になると考えられる.一方,南半球の中–高緯度において,広域対比を行い,様々な分析を可能とする石灰質微化石を含む深海堆積物は必ずしも多くない.そのため,南大西洋において地磁気年代と化石基準面との対応を考察した例も少なく,ひいてはこの地域における詳細な環境変化には不明な点もある.本研究では,南大西洋の2地点の深海底コアの石灰質ナノ化石を検討し,中部–上部中新統における年代モデルを構築することを目的とした.本研究では,国際深海科学掘削計画(International Ocean Discovery Program) 第390/393次研究航海で得られた南大西洋中央部のSite U1560のHole U1560AおよびC,そして国際深海掘削計画(Ocean Drilling Program) 第208次研究航海で得られた東部南大西洋のSite 1265のHole 1265Aから採取された,中部–上部中新統の石灰質ナノ化石層序を検討した.各層準において偏光顕微鏡を用いて観察し,確認できる化石を200個体鑑定した.また,Reticulofenestra属とCyclicargolithus floridanusについては,その長径のサイズを測定した.Hole U1560AおよびCからは13属36種の石灰質ナノ化石が同定された.検討した試料では,最も優占して産出する分類群はReticulofenestra属であり,この属は概ね全体の55–65%を占めていた.Reticulofenestra属以外ではCoccolithus pelagicus,Discoaster deflandreiが検討層準を通して多産した.一方,Hole 1265Aからは12属24種の石灰質ナノ化石が同定され,Hole U1560A,Cと同様,もっとも優先して産出する分類群はReticulofenestra属であり,概ね全体の36–64%を占める.Reticulofenestra属以外ではCoccolithus pelagicus,Calcidiscus macintyreiが検討層準を通して多産した. 両地点の各掘削孔においてOkada & Bukry (1980)の化石帯区分のうち,Sphenolithus heteromorphusの上限からCoccolithus miopelagicusの上限まで,計5つの石灰質ナノ化石基準面が認められた.なお,HoleU1560A,Cにおいては,より上位の層序でCatinaster coalitusの下限,およびDiscoaster hamatusの下限の2つの化石基準面を確認した.これらの化石基準面は,他地域との対比の結果,信頼性の高い基準面であることが確認された(e.g., Raffi et al., 1995).また,両地点の検討層準を通じて豊富に産出していた分類群であるReticulofenetra属およびC. floridanusのサイズには,いくつかの層準で変化が見られた.Reticulofenestra属においては約15–12 Maにかけて最大径の増加と6 μm未満の個体の減少が確認された.このサイズ変動は他地域でも確認された(e.g., Kameo & Sato, 1999).また,C. floridanusについても両地点において約15–13.5 Maにかけて最大径の増加と8 μm未満の個体の減少が確認された.このような大型化は,種分化に相当するような変化が発生し,より大型の個体が出現したことによって起こったものと考えられる.また,本研究で認められた石灰質ナノ化石種のサイズ変動は,化石基準面として扱うことができる可能性がある.
文献
Kameo & Sato, 1999, 石技誌, 64, 1, 16–27.
Okada & Bukry, 1980, Mar. Micropaleontol., 5, 321–325.
Raffi et al., 1995, Proc. ODP, Scientific Results, 138, 233–286.
Shevenell et al., 2008, Geochem. Geophys. Geosyst., 9, 1–14.
Turco et al., 2002, Geobios, 35, 257–276.
Zachos et al., 2008, Nature, 451, 279–283.
Comment
To browse or post comments, you must log in.Log in
