Presentation Information
[T1-O-1]A Paradigm Shift in “Fault Models” for Active Faults: Insights from the Reiwa 6 Noto Peninsula Earthquake
*Tatsuro Yoshimura1 (1. Daiichi Fukken Co.)
Keywords:
Active faults,fault bends folds,fault models
断層は,広域応力場に支配されて,系統性をもつ断層系をともなって断裂帯を形成する.地層中には衝上断層の活動によって,その上盤側の地層中に断層運動に起因する褶曲が形成されることがある.このような断層運動と密接に関連して形成される褶曲は,断層関連褶曲と称される1).九州北西部には,最大落差は1,200mとなる佐々川衝上断層が分布する.佐々川衝上断層近傍には,断層関連褶曲の1つである断層折れ曲がり褶曲が形成されている.この断層の「断層折れ曲がり褶曲」部においてγ線探査を実施した結果,2種類の断裂帯(引張断裂帯と圧縮断裂帯)を検出した.この2種類の断裂帯は,活断層分布域でも認められる2).2025年6月に2016年熊本地震時出現した地震断層付近においてγ線探査を実施した.地震断層は引張断裂帯に分布することから,引張断裂帯は震源断層と考えられる.活断層分布域での断層折れ曲がり褶曲は,引張断裂帯・中性面・圧縮断裂帯・活断層から構成され,これを活断層帯と称する.1995年兵庫県南部地震・2000年鳥取県西部地震・由布院断層・水縄断層・警固断層の「活断層-引張断裂帯」の距離は,500m~600mである.2024年4月,令和6年能登半島地震の震央分布からリニアメントを描き,珠洲市の2か所でγ線探査を実施した.γ線探査の結果,断裂幅117mと120m(走向N70°E)の断裂帯を検出した3).地震後の活断層調査では,若山川沿いに活断層が分布することが報告された.活断層の北側には「γ線探査で検出した断裂幅117mの断裂」がN70°E方向に分布する.2025年9月に国土地理院から「DEM地形判読・PIV解析による令和6年能登半島地震に伴う地表変状データ」が公開され,断裂幅117mの断裂帯内での水平変位量が41cm~102cmであった.水平移動方向は東北東から西南西に向いており,右横ずれ断層の引張り応力方向と一致している.また,「N70°E方向に分布する断裂幅117mの断裂帯」(引張断裂帯)と活断層の距離は600mであることから,この引張断裂帯が「令和6年能登半島地震の震源断層」と考えられる(図-1)4).文献 1)天野一男・狩野健一(2009):フィールドジオロジー6 構造地質学,共立出版株式会社,177p.2)吉村辰朗(2025):断層折れ曲がり褶曲で形成される2種類の活断層-警固断層における連動型地震の可能性-,九州応用地質学会令和7年度第41回研究発表会講演論文集,13-16.3)吉村辰朗・呉 明蝶(2024):地震に起因する地震災害発生機構-令和6年能登半島地震の事象から-,応用地質学会令和6年研究発表会講演論文集,143-144.4)吉村辰朗(2026):活断層の諸問題を解する活断層帯モデル,めらんじゅ37号,8-19.
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