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[R1-14]Origin of pale-blue colour on natural opals

*Hiroki OKUDERA1, Tetsuyoshi Takeda2 (1. Kanazawa Univ. Sci.&Tech., 2. Grad. S. Nat. Sys., Kanazawa Univ.)

Keywords:

opal,UV-Vis AS,Rayleigh scattering,Mie scattering,Photonic bandgap

石川県小松市赤瀬に産する天然オパールは反射光で淡青色を示すことが特徴であるが、この着色は不純物元素や異種鉱物相の析出では説明できていない。又、この試料は透過光では褐色を呈する。この試料の着色原因をFE-SEMの観察結果とUV-Vis分光スペクトルに基づき議論する。
試料として上述の赤瀬産オパールに加えてオーストラリア産の天然オパール(赤瀬産試料と同様の色彩を呈する物と遊色を示すものの二種、遊色を示すものの遊色は主に青と緑で、遊色を除けば反射光で白色を、透過光で桃色を呈する)とシュテーバー法で合成した人造オパールを準備した。赤瀬産試料は直径200nm程度のクリストバライト粒の凝集体であり、粒子間に低密度の膠結物を含む。又、内接円直径で20~40nm相当の粒子間空隙を大量に含む。オーストラリア産試料は非晶質シリカ球の立方最密充填配列で構成されており、充填時点での粒子直径は遊色を示さない試料で190nm、遊色を示す試料で220nmであった。この時点での粒子間の四配位空隙と六配位空隙は遊色を示さない試料で42.8nmと78.7nm、遊色を示す試料で49.5nmと91.1nmであるが、シリカ球は充填後に成長しており、粒子間の四配位空隙と六配位空隙は遊色を示さない試料で24nmと60nm、遊色を示す試料で29nmと70nmまで縮小している。
媒体中に分散した微粒子が起こす光の散乱はレイリー散乱と呼ばれ、これを起こす微粒子寸法の上限は青色光で29nm、赤色光で50nmである。試料を構成する粒子直径はどれも50nmを超えており、可視光領域ではレイリー散乱を起こさない。一方で、20nm(赤瀬産)と24nm(オーストラリア産)の空隙は波長450nmの青色光についてレイリー散乱を起こす。つまり、淡青色を呈する二つの試料の着色原因はシリカ粒のスタックを媒体としてその中に分散した異種粒子としての空隙が起こすレイリー散乱である。オーストラリア産試料での六配位空隙はレイリー散乱を起こすには大きく、赤外領域でのミー散乱のみを起こしている。遊色を呈する試料(29nm)では青色のレイリー散乱は目立たず、全体の明度のみが下がっているように見える。
上記の検証として直径100nmのシリカコロイドを合成し沈降させた。粒子直径から算出される四配位空隙と六配位空隙の寸法は内接円直径で22.5nmと41.4nmであり、この沈殿物は反射光と透過光でともに赤瀬産天然オパールと同様の色彩を呈した。
オーストラリア産試料についての吸光度スペクトルにはそれぞれ特徴的な盛り上がりがあり、淡青色試料では青色、遊色を示す試料では緑色の吸光を示す。このためこれらの試料は透過光でそれぞれ褐色と桃色を呈する。この「透過率の波長依存性」はフォトニックバンドギャップと呼ばれ、遊色の色彩と赤瀬産試料を含めた全試料の透過光での色彩はこれで説明される。沈積(充填)直後の粒子直径と沈積後の成長を加味した粒子直径とでバンドギャップを比較したところ、フォトニックバンドギャップは沈積直後の直径で決まり、沈積後の成長分の密度の低さを窺わせた。
*現所属:(株)フジミインコーポレーテッド