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[R1P-08]Trace element analysis in Plagioclase by EPMA

*Naoki Katou1, Shinichi Hayashi1, Rie Wakimoto1 (1. JEOL Ltd.)

Keywords:

Electron Probe MicroAnalyzer,Trace element analysis

電子プローブマイクロアナライザ―(EPMA)の微量元素分析では対象となる元素の定量精度を向上させることが重要である.定量精度を向上させるには対象元素の特性X線信号量を大きくすることが有効である.X線信号量を増やす方法は一般的に測定時間を増やすことや,照射電流を大きくすることがあげられるが,どちらの方法も試料への電子線ダメージが大きくなるという問題がある.特に斜長石などのアルカリ金属を含む鉱物は電子線ダメージによりX線強度が低下するため,定量精度が下がることがある.そこで,電子線ダメージの影響を軽減しながらX線信号量を増やす方法を検討した.
 一つ目の方法は化学量論的計算を用いて電子線ダメージの影響が大きい元素を含む主要元素濃度を計算し,微量元素のみを実測する方法である.この方法は定量分析の際に実測が難しい元素濃度を固定値として設定する,もしくは他の元素との存在比で設定する手法である.電子線ダメージに弱い主成分元素を固定値として入力し,微量元素のみを時間をかけて実測することで電子線ダメージ軽減により正確な微量元素の質量濃度を得ることが期待できる.今回,複数の化合物の化学量論組成を入力することで,主要元素濃度の計算が可能なシステムを試作開発した.本システムは複数の化合物を端成分として一括で入力・解析できるため,固溶体に対しても用いることができる.
 二つ目の方法は複数の波長分散型分光器(WDS)で同時に信号を取得する方法である.同タイプの分光結晶を用いて同時に信号を取得することで,単位時間当たりの信号量を単純に増やすことができる.しかし,単純に複数の分光器で取得した信号を単純平均するだけでは分光結晶の種類や個体差による影響が出てしまう.そこで,分光結晶の差を低減させるために,加重平均をとり,定量計算に用いるように改良した.
 以上の方法を組み合わせたシステムを用いて,斜長石を例にEPMAによる微量元素分析の有用性を確認した.