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[R1P-18]Rodingite from the Udonohana Ultramafic Body, western Ehime Prefecture, Japan

*Shoma Iwaya1, yui Joguchi2,1, Satomi Enju1 (1. Ehime Univ. Sci, 2. Dia Nippon Eng. Consult. Co., Ltd.)

Keywords:

Rodingite,Serpentinization,Garnet,Perovskite

【はじめに】ロジン岩は蛇紋岩に伴って産するCaに富みSiに乏しい岩石で、蛇紋岩化作用に伴う流体が斑レイ岩等と反応することで形成される。灰礬石榴石、ベスブ石、クリノクロア、透輝石などで構成され、産地によって多様な鉱物組み合わせを示す(Bach and Klein, 2009)。
 本調査地域である頃時鼻超苦鉄質岩体は愛媛県西部の八幡浜市と西予市の境界部に位置し、ダナイトやウェールライト起源の蛇紋岩から構成される(Ichiyama, 2015)。北~中部で黒色片状蛇紋岩、南部で茶色塊状蛇紋岩がみられ、前者では灰、黄緑、紫色のロジン岩、後者では紫色のロジン岩がみられ、一部の石榴石から森本石榴石が報告されている(城口・延寿, 2024)。本研究では頃時鼻のロジン岩の鉱物学的特徴や関係性を明らかにし、形成過程の考察を行った。
【研究手法】調査地域の4地点で野外調査、及び試料採取を行った。RIGAKU製粉末X線回折装置Ultima IVを用いて構成鉱物の同定をし、偏光顕微鏡を用いて組織観察を行った。またOxford製EDSを装着したJEOL製走査型顕微鏡JSM-6510LVを用いて化学組成を分析した。
【結果・考察】ロジン岩は蛇紋岩体中に幅約40~200 cmの脈状あるいはレンズ状岩体として産する。黒色片状蛇紋岩中では灰色・黄緑色・紫色の3種類が認められるのに対し、茶色塊状蛇紋岩中では紫色のみが認められる。灰色および黄緑色のロジン岩は粗粒な透輝石(200–300 µm)の粒間を充填するクリノクロア及び灰礬石榴石から構成される。紫色のロジン岩は細粒部と粗粒部に区別され、肉眼で濃い紫を呈する細粒部は透輝石、クリノクロアおよびTiに富む灰鉄石榴石~森本石榴石の組成を示す赤褐色の石榴石から構成される。粗粒部は、黒色片状蛇紋岩に伴うものでは細粒部と同じ鉱物組み合わせなのに対し、茶色塊状蛇紋岩に伴うものではそれらに加え灰チタン石、燐灰石、磁鉄鉱が確認された。境界部付近の細粒部は比較的透輝石に富む。
Grew et al. (2013)に基づき、紫色のロジン岩中の赤褐色の石榴石について、灰礬石榴石{Ca₃Al³⁺₂Si₃O₁₂}及び灰鉄石榴石{Ca₃Fe³⁺₂Si₃O₁₂}、ショーロマイト{Ca₃Ti⁴⁺₂(Fe³⁺₂Si)O₁₂}、森本石榴石{Ca₃Fe²⁺Ti⁴⁺Si₃O₁₂}を端成分として固溶体組成の計算を行った。その結果、黒色片状蛇紋岩に伴うものは灰礬石榴石+灰鉄石榴石成分75.53 %、ショーロマイト成分4.04 %、森本石榴石成分20.44 %に対し、茶色塊状蛇紋岩に伴うものは44.26 %、12.32 %、43.42 %でよりTiに富んでいた。各試料内で組成の不均一はみられるものの細粒部と粗粒部の間には有意な差は見られなかった。また、灰チタン石に伴って産する石榴石では17.78 %、16.48 %、65.73 %となり、著しくTiに富む傾向が認められた。紫色のロジン岩では灰色および黄緑色のロジン岩と比較して、Tiに富む石榴石や灰チタン石が見られることから、Tiに富む原岩か流体の関与が考えられる。また、紫色のロジン岩は黒色片状蛇紋岩および茶色塊状蛇紋岩に伴って産するのに対し、灰色および黄緑色のロジン岩は黒色片状蛇紋岩のみに伴う。城口・延寿(2024)は、本地域の黒色片状蛇紋岩と茶色塊状蛇紋岩が異なる蛇紋岩化作用によって形成された可能性を示唆しており、ロジン岩化作用は蛇紋岩化作用と密接に関連することから、蛇紋岩化作用の違いがロジン岩の産状や鉱物組み合わせに影響を与える可能性が考えられる。