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[R4P-04]Time-Dependent Changes in Adhesion Force of Quartz at the Microscale

*Shoya Uchikoshi1,2, Hiroshi Sakuma2, Kenji Kawai1 (1. The university of Tokyo, 2. National Institute for Materials Science)

Keywords:

Quartz,Friction,Adhesion force,Time-dependent,Healing

断層を構成する物質の摩擦実験から、静止させた時間に依存して摩擦強度が回復することが知られている[例えば1]。この特性は滑り後の断層強度を回復させる役割を担い地震の再来間隔に関連するため、そのメカニズムの理解が重要である。
これまで、ガラスやプラスチックなどの透明な物質を用いた実験から、接触面積が静止時間の長さに応じて増加することが、摩擦強度の回復メカニズムであると考えられてきた[2]。また、最近の原子間力顕微鏡(AFM)を用いたミクロスケールでの摩擦実験および分子動力学計算シミュレーションによって、石英など摩擦強度が大きく回復する鉱物においては、接触面で強力な化学結合を形成し、接触面での結合力の大小が摩擦強度の回復メカニズムに関連し得ることが示唆された[例えば3, 4]。しかし、SiO2ガラス同士のミクロスケールの実験から得られている摩擦強度の回復量は、従来のセンチメートルスケールでの石英粉末同士の実験から得られている値よりもはるかに高く、高い回復量を示す原因が解明されていない[3]。
一方で、ダイヤモンドと石英の間のAFM摩擦試験では、三角錐状チップと球状チップで摩擦強度の回復量は大きく異なる結果が得られ、その原因はチップの形状によって表面で起こる変形メカニズムが異なるからであると考えられている[5]。従来のセンチメートルスケールの摩擦試験では、すべり中に破壊が起こることで石英粉末が丸い形状となることが回収試料の組織観察から知られており、ミクロスケールの実験においてSiO2ガラス同士の摩擦強度の回復量が高い原因として、AFMチップ形状の影響があるかもしれない。従来の実験を解釈するためには球状のチップでの実験が重要となる。
本研究では、球状の石英のAFMチップを用いて、摩擦強度の回復量を測定することを目標とする。そのため、まずは球状の石英と石英平板間を接触させ、これらの表面間に働く凝着力の時間依存性を調べる。
まず、予備実験として比較のため三角錐状AFMチップと石英平板間に働く凝着力のデータを得る。続いて、球形SiO2をAFMチップ先端に付着させたコロイドプローブを使用し、同様の手順によってコロイド球と石英平板間に働く凝着力を測定する。
本発表では、基板上で接触を保持した時間に対する凝着力の変化について、特にAFMチップ形状の影響とセンチメートルスケールの摩擦試験との比較について議論する。

引用文献
[1] Dieterich, J.H., 1972. Time-dependent friction in rocks. J. Geophys. Res. 77, 3690–3697.
[2] Dieterich, J.H., Kilgore, B.D., 1994. Direct observation of frictional contacts: New insights for state-dependent properties. PAGEOPH 143, 283–302.
[3] Li, Q., Tullis, T.E., Goldsby, D., Carpick, R.W., 2011. Frictional ageing from interfacial bonding and the origins of rate and state friction. Nature 480, 233–236.
[4] Li, A., Liu, Y., Szlufarska, I., 2014. Effects of Interfacial Bonding on Friction and Wear at Silica/Silica Interfaces. Tribol Lett 56, 481–490.
[5] Badt, N.Z., Goldsby, D.L., Pharr, G.M., Walker, C.C., 2024. Frictional Aging of Single‐Asperity Nanoindentation Contacts in Quartz and Calcite. Geophysical Research Letters 51, e2023GL105471.
[6] Katayama, I., Kubo, T., Sakuma, H., Kawai, K., 2015. Can clay minerals account for the behavior of non-asperity on the subducting plate interface? Prog. in Earth and Planet. Sci. 2, 30.