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[S2P-03]Reaction Microstructures and Multistage Evolution of the Shizuoka Listvenite

*Katsuyoshi MICHIBAYASHI1,2, Masahiko Yabu1 (1. Nagoya University, 2. JAMSTEC)

Keywords:

Listvenite

リストベナイトは、超苦鉄質岩や蛇紋岩が二酸化炭素(CO₂)を含む流体と反応して形成される変質岩であり、天然におけるCO₂の長期固定を示す岩石として近年注目されている。本研究では、静岡県静岡市安倍川支流に産するリストベナイト(以下、静岡リストベナイト)を対象とし、鉱物組成および微細組織を詳細に解析することで、その形成過程を明らかにすることを目的とした。試料は、静岡市口坂本温泉付近の安倍川支流中河内川沿いに分布するリストベナイト転石から採取した。採取地点は四万十層群中の蛇紋岩帯に位置する。試料について研磨薄片を作製し、偏光顕微鏡観察、SEM-EDSによる元素分析、SEM-EBSDによる結晶方位解析を行った。さらに粉末試料についてX線回折分析(XRD)を実施した。調査地域では蛇紋岩露頭が確認された一方、リストベナイトは数 m規模の多数の転石として産出した。主要構成鉱物は石英およびマグネサイトであり、副成分としてスピネル、フクサイト、ドロマイト、および少量の黄鉄鉱を含む。石英には、細粒基質石英、脈状粗粒石英、および鉱物粒間を充填する石英など、少なくとも3種類の異なる微細組織が認められた。また、スピネルは顕著な脆性破壊を受け、その周囲にフクサイト、さらに外側をマグネサイトが取り囲む特徴的な反応組織が観察された。静岡リストベナイトは、その鉱物組成から世界的に最も一般的な石英−マグネサイト型リストベナイトに分類される。石英に認められた複数世代の微細組織は、CO₂流体が複数回流入したことを示唆する。原岩を蛇紋岩とすると、初期にはCO₂流体との反応によって石英とマグネサイトからなるリストベナイトが形成され、その後、KおよびSに富む流体が浸透したことでスピネルの脆性破壊とフクサイトの形成が進行したと考えられる。このような多段階の流体反応には、周囲に分布する四万十層群頁岩中の有機物の熱分解によって生成した流体が関与した可能性がある。