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[1L08]Changes in Career Prospects During the Transition from University to Work: From tracer survey using online questionnaires in Rural Ghana

*Natsuki KONDO1 (1. Nagoya University)

Keywords:

Transition from University to Work,Carrier prospect,Rural Africa,Tracer Study

1.背景と問い
「雇用なき成長」とも呼ばれるガーナ経済では、学卒者の受け皿となる雇用機会の絶対数が限られる。大学教育から正規雇用へのフォーマルな移行が困難な状況下で、大学を卒業した若者は、正規雇用以外にも多様な可能性を視野に入れることを余儀なくされる。特にアフリカ農村部では近年、農業・非農業の両方で自営業や起業を行う若者の存在が注目されている。本研究は、ガーナ農村部の大学の学卒者を対象に、どのように大学から仕事への移行プロセスが辿られているかを追跡調査した。
2.データと分析
本報告で使用するデータは、2022年から2024年に3回実施されたオンライン質問紙調査の結果である。一回目の調査は、対象大学の最終学年生を対象に2022年6-7月に実施された。一回目の調査参加者に対し、二回目の調査が2023年10-11月、三回目の調査が2024年11月に実施された。この三回全てに参加し、同一性が確認できた回答数は85であった。質問紙では、その時点での就労状況、キャリア展望、自己認識等について尋ねた。得られたデータはExcelや統計ソフトを用いて分析した。
3.知見
卒業後3年経過時点で、自営業やパートタイムを含め何らかの仕事に就いている者は43%と半分以下であった。従来、学卒者の就職先として最有力なのは政府セクターとされてきたが、調査時点で正規雇用を得られている者のうち、最も多い就職先は民間セクターであった。実際の就労状況は、卒業前に学生自身が想定していた回答とは大きく異なっていた。また、キャリア展望自体も、卒業後の時間経過の中で変化していることが示唆された。報告では変化の内容や、その変化が何を示しているかを掘り下げる。

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