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[学校保健体育-A-11]ICTを活用した「主体的・対話的な学び」を促進するダンス授業の検討(教)

*Anna Yamaguchi1, Asako Shirai2, Naoki Furuyabu2 (1. Nihon Fukushi University, 2. Osaka University of Health and Sport Sciences)
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近年、学校教育の現場ではICTを活用した授業が進められている。我が国の学校体育の現場では、教員のダンス授業における苦手意識が課題としてあげられ、映像を用いて授業を行う様子がしばしばみられる。一方、創作ダンスの授業は、グループ学習を通して、自他の表現力を育み、主体的で対話的な深い学びが促進できる教材である。そこで本研究ではICT教材を活用し、教職課程における大学の創作ダンス授業を履修した学生の内省をもとに、主体的で対話的な深い学びを促進するダンス授業の指導法について検討した。
対象授業は、全15回の対面による実技活動の中で、体育館に設置した55インチのモニターに授業内容と課題を表示した。Webシステムで授業資料配信、映像資料の共有、各時間の振り返り活動を実施した。
調査は、ダンス受講者247名(8クラス)を対象に、初回授業と最終授業後に、Google formを通して自身のダンス技能と指導法に関する自己評価アンケートと、ダンス授業に対する感想を自由記述で回答を求め、授業前後で比較を行った。自己評価は統計処理を行い、自由記述はKH Coder Ver.3を用いて分析した。
結果、受講者の自己評価が授業後に有意に高値を示した。また、自由記述をみると、初回授業後はダンス授業への【意気込み】や【動きの学習】のほか、ダンスに対する【苦手意識】や【理解の難しさ】、そして【先生に習う】などの自身に関する記述に対し、最終授業後はICTを活用したダンス授業を通して【知識・技能】や身体や言葉の【表現力】を獲得し、言語的、身体的な【コミュニケーション】を通して、ダンスを【主体的】で【対話的】に学習していたことが明らかとなった。この結果から、ICTの活用は教職課程おけるダンス授業の、主体的かつ対話的な学びを促進する手立ての一つであることが考えられる。

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