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[学校保健体育-B-20]ハンドボール投げにおける「サイドハンドスロー」と「オーバーハンドスロー」の投球腕の速度比較(方)
*Kei Maeda1, Tadahiko Kato2, Jun Mizushima3 (1. Kyoto University of Advanced Science, 2. Shonan Institute of Technology, 3. Toyo University)
日本で実施されている新体力テストのハンドボール投げで投能力を評価する際には、「オーバーハンドスロー」が採用されることが一般的である。しかし、「オーバーハンドスロー」によるハンドボール投げでは、ボールをうまく握れないことで投球腕のムチ動作を適切に行えず、遠くへ投げることが難しい事例も見受けられる。このことは、「オーバーハンドスロー」だけでは適切に投能力を評価できない可能性を示している。本研究では、「サイドハンドスロー」によるハンドボール投げに着目し、投球腕各部位およびボールの速度について「オーバーハンドスロー」と比較することで、投能力の向上に資する知見を得ることを目的とした。16名の大学生を対象として、「サイドハンドスロー」と「オーバーハンドスロー」によるハンドボール投げの動作を撮影し、3次元動作分析を行い、投球腕各部位(第三中手指節関節中心、手関節中心、肘関節中心、肩関節中心およびボール中心)の速度を算出した。本研究における「サイドハンドスロー」の記録は24.53 ± 4.39m、「オーバーハンドスロー」の記録は22.43 ± 4.43mであった。投球腕各部位の速度を比較した結果、「サイドハンドスロー」と「オーバーハンドスロー」では肘関節の速度変化の様相が他の部位と大きく異なっていた。「サイドハンドスロー」の動作は、関節をほぼ完全伸展させてボールを投げるという特徴があり、それによる影響であると考えられる。
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