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[学校保健体育-A-17]保健体育におけるICT活用指導の促進に向けた教員養成プログラム構築の試み(教)Technological Pedagogical Content Knowledge(TPACK)の理論的枠組みに基づいて
*Takafumi Tomura1, Yuya Kawato2 (1. Fukuyama University, 2. Sendai University)
Society 5.0時代が到来する中で,教育現場ではICTを活用した指導体制の充実が強く求められている.こうした社会的要請に応えるために,ICTを活用した指導に関する専門的な知識とスキルを身につけた教員の養成が喫緊の課題であると言える.この課題は保健体育科でも同様である.保健体育科においては,児童生徒が生涯にわたって豊かなスポーツライフを継続するとともに,健康を保持また増進する資質・能力を身に付けられることが目的とされているが,ICTを活用してこれらの目的に合致した取り組みを推進できる教員養成が求められる.その背景には,教育現場におけるICT活用機会のうち,活用方法に技能面への偏りが見られることや,クラウドなどの先進技術の活用に関する事例が乏しいこと,さらには運動学習時間の確保における課題などが指摘されている現状がある.これらの課題を解決するためには,保健体育科の教員養成段階におけるICT活用指導力の育成が重要な役割を担うと考える.つまり従来から指摘されている「教育的内容知識(PCK)」に加えて,ICTなどの保健体育科の授業で取り扱う「技術に関する知識」を有した学生の養成が希求されており,それを目指したプログラムに関する知見の蓄積が極めて重要となる.そこで本研究は,Mishra and Koehler(2006)が提唱した「技術と関わる教育的内容知識(TPACK)」を理論的枠組みとして,研究者らが構築した保健体育科教員養成プログラムにおける学生のICTを活用した指導に関する学習経験を明らかにし,重要となる学習内容や指導方法に関する示唆を得ることを目的とした.当該プログラムを受講した教員養成課程の学生5名を対象に,半構造化面接法による質的研究を用いてデータを収集し,その結果の詳細は学会大会当日に報告する.
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