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[学校保健体育-B-27]大学体育授業前後の情動コンピテンスの変化について(生)

*Kihachiro Fukada1 (1. College of Humanities and Sciences, Nihon University)
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【緒言】情動コンピテンスは、自身や他者の情動を適切に取り扱う能力を指しており、実社会において良い人間関係を築くために欠かせない能力と考えられる。本研究は、大学体育授業が受講生の情動コンピテンスに与える影響を検討することを目的とした。【方法】A大学にて、必修科目として大学体育授業を受講している1年生を調査対象とした。前後期ともに計2回のアンケートを実施し、回答に不備が無く、調査への協力に同意をした1年生227名分の回答を調査対象とした。情動コンピテンスの変化について検討するため、情動コンピテンスプロフィール日本語短縮版(野崎と子安、2015)を用いた。本尺度は、情動コンピテンスの自己領域と他者領域を区別して測定できる尺度であり、自己領域スコア、他者領域スコア、合計スコアを測定した。【結果】授業前後の情動コンピテンスを比較した結果、自己領域スコア(pre:30.9 ± 4.1、post:31.7 ± 4.0、p <0.01)および合計スコア(pre:63.3 ± 6.6、post:64.3 ± 6.7、p <0.01)が有意に上昇していた。一方、他者領域スコア(pre:32.3 ± 3.9、post:32.5 ± 4.0、p >0.05)に有意な変化は認められなかった。【結語】本研究は、大学体育授業の受講により、大学1年生の情動コンピテンスが向上することを明らかにした。さらに、情動コンピテンスのうち、自己領域に関する能力が向上することが示された。

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