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[健康福祉-A-02]壮年期の怪我予防のための運動指導における発生運動学的研究(介,方)
*Daisuke Kodo1 (1. kochi Univ.)
人は壮年期に入り、年齢を重ねると柔軟性の低下や関節可動域の低下、筋力不足などが理由で怪我をしてしまうことがある。そのため、運動やトレーニングをする人は、これらの能力を向上させることを目的としている人が多いだろう。一方で、運動やトレーニング実施時にどのように身体が動いているのか理解できておらず、意識的あるいは無意識的な「こんな感じで動いているだろう」という予測が実際の動きと異なっており、それが理由で怪我をしてしまうことがある。つまり、正しい姿勢やフォームを作ることができる柔軟性や筋力が備わっていても、自分自身の身体を思った通りに動かすことができていない場合がある。これは怪我に繋がる可能性が高く、運動やトレーニングの効果も下がってしまう。年齢と共に変化する自分自身の身体と向き合い、動きの感じのずれをなくしていくことは怪我の防止に繋がる。さらに運動を継続できない人が新たな運動習慣を定着させるきっかけにもなるだろう。本研究では、このような動きの感じのずれを修正する運動指導を発生運動学の立場から検討していく。発生運動学とはコツやカンなどの動きの感じを現象学的に分析する研究分野である。本研究における運動指導では自分自身の身体を操るスポーツである体操競技特有のトレーニングを一般化し、体操競技未経験の運動初心者でも無理なく安全に楽しみながら実施できるようにする。体操競技特有のトレーニングとは基本的な身体操作や柔軟性向上のためのトレーニング、その他の筋力トレーニングである。また、体操競技の器具を用いたトレーニングも実践していく。本発表では運動指導を実践する中で実施者の動きの感じが修正された事例を発生運動学の立場から考察し,紹介する。
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