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[健康福祉-A-03]在宅高齢COPD患者の自己管理能力の向上を目指す遠隔健康支援システム開発とその実用性についての検証(介)

*Chisato Ohashi1 (1. National Institute of Technology, Toyama College)
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健康日本21(第2次)では、がん、循環器疾患、糖尿病と並んでCOPDは対策が必要な生活習慣病として挙げられ、国民の健康寿命の延命を図る上で大きな課題となっている。COPDは高齢期に多く見られ、呼吸困難など日常生活活動の身体的な制約により運動耐用能の低下や病状の進展が起こる。身体活動は最も強いCOPD患者の予後予測因子であり、運動耐用能の改善に加え、身体活動を増加させることが患者の重要な治療目標と言われている。また、患者の自己管理能力と疾患の理解が呼吸リハビリテーションの効果に影響を与えることが知られている。本研究は、安定期の在宅高齢COPD患者の自己管理能力の向上と身体活動の改善を目標に、個々の病期とライフスタイルに合った健康支援を可能にする遠隔健康支援システム開発と実用性について検証する。まず、遠隔健康支援システム開発に取り組んだ。患者が使用するディバイスはスマートフォン(以下iPhone)とスマートウォッチ(以下Apple Watch)であり、支援者が使用するディバイスはタブレット端末(以下iPad)である。患者から毎日送られてくるデータ(iPhoneで回答する健康観察の結果、Apple Watchで取得する歩数、安静時の脈拍数と血中酸素ウェルネス)を支援者は遠隔にいながらもiPadから確認できる。このシステムでは、患者教育、患者の健康管理だけではなく、急性増悪の早期発見・早期対応も行えることも目指している。またフレイル予防の観点から、身体的な制約により外出が困難な高齢COPD患者の地域活動や文化活動のへの参加に代わる「人とのかかわり」の機会として、月に1回の対面による面談に加え定期的なオンラインによる面談も実施することで患者の社会参加に対する行動変容を試みる。本研究ではシステム使用前と使用中の患者の身体活動量と健康関連QOLを比較し、本システムの実用性を検証する。

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