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[健康福祉-B-04]子どもにおける主観的スクリーンタイム、グリーンタイムの多寡と抑うつ症状との関連(発)小学5、6年生を対象として

*Akane Kasai1, Yuji Minatoya1, Akiko Shikano1, Shingo Noi1 (1. Nippon Sport Science University)
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【背景】子どものスクリーンタイム(ST)の増加や屋外で過ごすグリーンタイム(GT)の減少によってもたらされる心身の健康への悪影響が懸念されている。そのため、深刻化する子どもの現代的健康課題の現実的な改善策を考える際には、STの適切な制限だけでなく、その悪影響を減じる可能性のあるGTにも目を向ける必要がある。そこで本研究では、子どものST、GTの多寡と抑うつ症状との関連を検討した。【方法】東京都の公立A小学校に通う小学5、6年生170名を対象とし、質問紙を用いた抑うつ症状評価、主観的ST、GTの状況調査を行った。調査は2023年9–10月、12月に実施された。抑うつ症状評価には、Patient Health Questionnaire-8(PHQ-8)を用いた。ST、GTの状況調査で得られた1日のST、GTから中央値を算出し、これらを基に、ST多群/ST少群、GT多群/GT少群に区分した。分析では、はじめに、Mann-WhitneyのU検定を用いて、ST、GTの各群におけるPHQ-8総得点を比較した。続いて、Kruskal-WallisのH検定により、各群の組み合わせ(ST多GT多群/ST多GT少群/ST少GT多群/ST少GT少群)とPHQ-8総得点との関連を検討した。結果の統計的有意差は危険率5%未満の水準、統計的有意傾向は5%以上10%未満の水準で判定した。【結果】PHQ-8総得点は、ST多群に比してST少群で有意に低値を示した。また、GT少群に比してGT多群で低い傾向も確認された。さらに、それらの組み合わせでは、ST多GT少群に比してST少GT多群のPHQ-8総得点が有意に低い様子も観察された。【付記】本研究は2022–26年度科研費(基盤B)(研究代表者:野井真吾)の助成を受けて実施された。

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