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[健康福祉-B-14]放課後児童クラブの登所時および降所時の唾液アミラーゼ濃度、気分尺度、不定愁訴(発)

*Kanako Ishihama1, Akiko Shikano2, Shingo Noi2 (1. Senzoku Junior College of Childhood Education, 2. Nippon Sport Science University)
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【目的】「日本政府第4・5回統合報告書に関する最終所見」(United Nations, 2019)では,「余暇と自由な遊びに十分な時間を割り振ること」や「子どもがその子ども時代を享受すること」が勧告されており,日本の子どもたちの余暇は極めて深刻な状況にあるといえる.このような状況の中,放課後児童クラブ(以下、児童クラブ)に登録する児童は増加傾向にあり、子どもの余暇を検討するうえで、児童クラブでの心身の状況を検討することは必須であると思われる。そこで本研究は、児童クラブにおける唾液アミラーゼと気分尺度、不定愁訴を明らかにすることを目的とした。【方法】対象は東京都と埼玉県に所在する4つの児童クラブのいずれかに登録し、調査への同意が得られた小学1~6年生99名であり、各施設2~3日間調査を行った。分析対象は、208例であった。児童クラブ登所時、および降所時に唾液アミラーゼ濃度の測定を行い、同時に気分尺度および不定愁訴について質問紙にて回答を求めた。曜日ごとの唾液アミラーゼ濃度の平均値は、男女別に唾液アミラーゼ濃度を目的変数、曜日を説明変数、学年を共変量に投入した共分散分析を行った。また、登所時と降所時の唾液アミラーゼ濃度、気分尺度、不定愁訴の差には、男女別に対応のあるt検定を行った。なお、統計的有意差は、いずれも危険率5%未満の水準で判定した。【結果】唾液アミラーゼ濃度は、男子は登所時は月曜日が有意に高く、女子ではその差が確認されなかった。また、降所時には男女ともに差が確認されなかった。登所時と降所時との比較では、男子は登所時よりも降所時の方が「からだが疲れる」が有意に高く、女子では登所時よりも降所時の方が「唾液アミラーゼ濃度」、「腰痛」が有意に低く、「リラックス」が有意に高いことが確認された。特に女子は児童クラブで過ごすことが、心身の緊張の緩和に作用する可能性が示された。

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