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[学校保健体育-A-05]リズム系ダンスにおける即興表現に関する一考察(教)偶発的表現と意図的表現に着目して

*Yasufumi TAKATA1, Rie Yuasa1 (1. Hiroshima Bunka Gakuen University)
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本研究は、リズム系ダンスにおける即興表現について、偶発的表現と意図的表現に着目して研究を行う。岩田(2012)の素材から教材化への理論を援用して研究を行う。体育科におけるリズム系ダンスのうち、ヒップホップのリズムで踊るダンスを本研究ではストリートダンスと定義し、ストリートダンサーを被験者とする。また、大橋ら(2024)は、リズム系ダンス教育において「型」を学びの展開へとつながる「資源」とすることを言及しており、本研究では、即興表現と型の関係性についての考察を行う。
 被験者は、ストリートダンス全国大会優勝・入賞レベルである熟練者の大学生5名とする。研究対象とするデータについては、①被験者のダンスバトルにおける即興表現のVTR、及び、②単独でのソロダンスでの即興表現のVTRを使用する。分析は以下の通りである。被験者及び研究者が同時にVTRを視聴し、1つのムーブ及びステップごとに以下の分類を行う。1:既存のステップ・ムーブによる表現(既存表現)、2:既存のステップ・ムーブのアレンジによる表現のうち自身がよく使うもの(既存アレンジ)、3:既存のステップ・ムーブによる表現のうちその瞬間に即興的に出たもの(偶発アレンジ)、4:既存の動きではなくその瞬間に即興的に出た表現(偶発表現)。これらのうち、1・2を意図的表現とし、3・4を偶発的表現と本研究では定義する。これらの出現回数や頻度について集計を行う。また、非構造化インタビューを用いて、熟練者の即興表現に対する意識について聞き取りを行う。
 上記により、熟練者の即興表現中の意図的表現及び偶発的表現の現れ方やその頻度、時間、意識等を分析することで、リズム系ダンス授業における即興表現のあり方を考える一助とする。研究結果については当日発表する。

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