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[学校保健体育-B-10]子どもの運動プログラム(Exseed)を活用した運動に関する「知識」の教授が中学生の意識の変容に与える影響(教)

*Chikako Kakoi1, Miyuki Nakatani1, Yohei Takai1 (1. National Institute of Fitness and Sports in KANOYA)
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令和元年から続く子どもの体力の低下傾向は、令和5年度に改善の兆しが見られるものの、未だコロナ禍前の水準には戻っていない。スポーツ庁は運動習慣の本質的な改善につなげるため、学校においては、授業以外の児童生徒の運動時間を増加や、GIGAスクール環境下における体育授業充実に向けた取組を推奨している。我々は、これまで「学校教育で実施可能な運動プログラムの開発」をテーマに研究を蓄積してきた。中でも5分間の自体重負荷運動を、毎日、適切なフォームで行うことが子ども達の運動能力向上に有効であることを明らかにした。その運動を主として、子ども達の運動課題に対応した様々な動きを、子ども達が楽しみながら継続的に取り組めるように、ダンス風にアレンジした運動プログラム(Exseed)を制作した。現在では、動画配信及び県内の小学校を中心に普及活動を行っている。一方、現行の学習指導要領では、中学校において、「運動、体力の必要性の理解」が目標とされるだけでなく、「知識」に関する学習指導の充実も求められている。そこで、本研究では、Exseedを活用した運動に関する「知識」の教授が生徒の運動に対する意識の変容に与える影響について検討し、中学生におけるExseedを活用した運動プログラム制作の基礎的知見を得ることを目的とした。対象は、K県内の中学生男女249名であった。クラスごとにExseedの動きを理解することをねらいとした授業を展開し、授業前後に、運動に対する意識を問う質問紙調査を実施した。その結果、授業後に生徒の体育の授業に関する印象や、授業時間外の運動への意欲が増し、また、動きの理解も促されていた。今後は、今回の知見をもとに、中学生以上を対象とした、運動に関する「知識」を学習しながら運動するExseedプログラムの開発を進めるとともに、「体つくり運動」領域内での教材化についても検討していきたい。

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