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[学校保健体育-B-11]遠投におけるボールの大きさや重量がリリースパラメーターに及ぼす影響(測,バ)

*Ryuki Onishi1, Masato Maeda2 (1. Kobe University Graduate School, 2. Kobe Univ.)
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【方法】被験者は男子中学生55名を対象とした。測定実験に使用したボールは、ハンドボール旧規定の0号、2号の大きさ(周囲)及び重量を元に、大きさ(周囲)が2種類(46.5cm、55.0cm)、重量が2種類(210g、350g)、計4種類とした。実験試技は新体力テストのボール投げ実施要領に従って行わせ、直径2mのサークル内から各ボールを全力かつオーバーハンドで2回投げさせた。全ての試技について、サークル外の2つの基点からボールの落下地点までの距離を計測し三辺法により落下位置を特定した。被験者の右側方と右後方にデジタルカメラ(EX100F、CASIO、撮影スピード:240fps、シャッタースピード:1/1000秒)を設置し撮影を行った。収録された映像を元に、三次元動作分析ソフトウェア(Frame-DIAS V、Q’sfix)を用いて、投げ動作中のボールの挙動を座標値化した。得られた位置座標をもとに、リリース時の初速度、投射角度、投射高を算出するとともに、これらを基に理論投てき距離を算出した。【結果及び考察】投てき距離は210gのボールでは2号より0号が、0号サイズのボールでは350gのボールより210gが有意に大きかった。また初速度は210gのボールでは2号より0号が大きく、同一の大きさでは軽いほど有意に大きかった。2号350gのボールでの投てき記録を基に上位から下位の3群に分類したところ、下位群では投てき距離に有意差が見られなかった。また初速度においては同一の大きさのボールにおいて有意差が見られなかった。各ボールにおいて初速度と投てき距離との間には有意な正の相関が認められ、上位群ではボールが小さくなると相関係数が低下したが、一方で、下位群では重いボールで相関係数の低下がみられ、使用するボール及び対象者により各リリースパラメーターの投てき距離への貢献度は異なる可能性が示唆された。

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