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[競技スポーツ-A-01]福岡県タレント発掘事業参加者の追跡データからみた相対年齢効果の縦断的検討(発,生)

*Takehira Nakao1, Masahiro Hagiwara2, Miki Haramura2, Kazuhito Teshima3, Shuhei Yamashita2, Katsuyoshi Shirai2 (1. Kyushu Sangyo University, 2. Japan High Performance Sport Center, 3. Fukuoka Prefectural Sport Council)
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【目的】我が国の小-中学生年代を対象としたタレント発掘・育成事業において、将来性豊かな選手(スポーツタレント)の選抜は、生まれ月の違いによる相対年齢効果が大きいことが報告されている。これまで事業修了者の中から日本代表レベルの選手(エリートアスリート)に到達した集団において、それらの効果が残存しているか否か、縦断的データに基づいて検討された研究はない。本研究では、福岡県タレント発掘事業参加者と事業修了生の追跡データを用いて、12競技(フェンシング等)に渡る、スポーツタレント期(小4-中3)とエリートアスリート期(20-30歳代)の相対年齢効果について検討することを目的とした。【方法】平成17年度〜平成31年度、福岡県タレント発掘事業に参加したスポーツタレント382名(男子182名、女子200名)を対象とした。その内、エリートアスリートまで到達した選手は27名(男子6名、女子21名)であった。対象者の生まれ月を4半期ごと(Q1:4-6月、Q2:7-9月、Q3:10-12月、Q4:1-3月)に区分し、その偏り(相対年齢効果)の有無についてカイ二乗検定により分析した。【結果と考察】スポーツタレントは、男女ともに生まれ月による有意な差が認められ(男子:χ2=80.418,df=3,p<.001;女子:χ2=45.960,df=3,p<.001)、Q1が最も多い割合を、Q4が最も小さい割合をそれぞれ示した。一方で、エリートアスリートは、生まれ月による有意な差が認められなかった。以上より、本研究で対象とした集団を縦断的に検討した場合でも、スポーツタレント期に比べて、エリートアスリート期では相対年齢効果が小さくなることが示唆された。本研究では、エリートアスリートの選手数が限られていことから、今後は対象者数を増やし、さらなる検討が求められる。

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