Presentation Information

[競技スポーツ-SA-4]The ways to improve the physical and psychological resolution connected with performance

*Kiyoshi Fujisawa1 (1. COLOPL, Inc.)
PDF DownloadDownload PDF
<演者略歴>
元車いすバスケットボール日本代表、(株)コロプラ所属。
東京2020パラリンピックでは日本男子史上初となる銀メダル獲得に貢献。
引退後はパラリンピックを目指すアスリートの支援業務や広報活動を中心にセカンドキャリアを歩む。
2016年リオパラリンピック以降、パラスポーツ界を取り巻く環境は急激な変化を見せた。専用拠点が整備されると、代表活動に拘束される日数が増加し、競技活動を継続するために十分な時間・資金を確保する必要が生じた。代表チームがフィジカル強化を方針に掲げると若手が台頭し、全体的な競技レベルが向上した。
私自身、武器であるシュート技術を発揮するため、フィジカルを鍛え直すことへ意識が向くが、代表争いは熾烈を極め、シュート確率に一喜一憂する機会が多くなった。
パラリンピック金メダル獲得という最大の目標を達成するためには、技術・体力面へ意識を向けるだけでは足りず、心理面へのアプローチが不可欠と感じ、筒井氏とのメンタルトレーニングを2017年に開始した。具体的な取り組みとして、日々の感情を振り返り日記に書き出す(現状認識、言語化)、状況と対処のイメージトレーニング(予期、対策)、対策の実行、定期的なセッション(整理、改善)を行った。
結果、様々な感情に気づき、不安や焦り緊張、時には喜びを感じる自分を知ることができた。日々の振り返りは大義を意識させ、どうありたいかを考え行動し続けることができた。競技に集中するために必要な言動を考える力は、予期や対策の精度向上に繋がった。「全てを使い切る」ということを心理面で取り組んだことにより、身体においてはパワーだけでなく、土台となる体幹など麻痺の境界線まで使い切るという感覚が向上した。
評価と選考が続き、大会開催が不確実だったコロナ禍においても、自身の解像度を高め続けたことが上質な行動に繋がり、その積み重ねがパフォーマンスと成長に繋がったと考える。
当日はこうした経験について共有させていただき、フロアの皆様と活発にディスカッションしたい。

Comment

To browse or post comments, you must log in.Log in