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[04生-口-07]共感性を高める低強度運動効果への末梢由来miR-486a-3pの関与

*Takeru Shima1, Chiho Terashima1 (1. Gunma Univ.)
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【背景】習慣的な低強度運動は、島皮質内のBdnf mRNA発現やmiR-486a-3pの増加とともに、健康なマウスの共感性を高める(Shima et al., Brain Res, 2022)。近年、エクソソームに内包されたmiRNAを介した臓器間ネットワークが、種々の運動効果の機構として考えられているが、共感性を高める低強度運動効果にも臓器間ネットワークが関わるかどうかは不明である。【目的】健康なマウスの共感性を高める低強度運動効果に腓腹筋由来miR-486a-3pが関わるかどうか検証する。【方法】運動試験:C57BL/6マウスに、4週間の低強度運動(7.0 m/min)もしくは安静を課し、救助行動試験でマウスの共感性を評価した。その後、腓腹筋と血漿からエクソソームを収集しmiR-486a-3pを測定した。また、島皮質内miR-486a-3pやBdnf mRNA発現などを測定した。miRNA mimic投与試験:C57BL/6マウスの腹腔内に、miR-486a-3p mimicもしくは溶媒を投与した(1回/日、2週間)。運動試験と同様に共感性と島皮質内mRNA発現を測定した。【結果】低強度運動は、C57BL/6マウスの腓腹筋由来エクソソームmiR-486a-3pを高めないものの、血漿中エクソソームmiR-486a-3pや島皮質内miR-486a-3pを増加させるとともに、共感性を高めた。また、miR-486a-3p mimic投与もC57BL/6マウスの共感性を高めた。さらに、低強度運動とmiR-486a-3p mimic投与の双方で、C57BL/6マウスの島皮質内Pten mRNAが低下、Bdnf mRNAが増加した。【結論】腓腹筋由来ではないものの、末梢由来のエクソソームmiR-486a-3pの分泌増大が、低強度運動による共感性向上に寄与する可能性が示された。

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