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[08測-口-13]ハンドボール7mスローにおけるシューターの戦略的要因とその影響の大きさ

*Takayoshi Yamada1 (1. University of Fukui)
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ハンドボール7mスローは、ゴール正面の手前7mから、シューターがゴールキーパーとの1対1でシュートする決定的な得点場面である。シューターには、確実にシュートを決め、得点することが求められる一方、ゴールキーパーには、シューターからの速球に素早く反応し、シュートを阻止することが求められる。本研究の目的は、ハンドボール7mスローにおけるシューターの戦略的要因とその影響の大きさを検討することであった。2023年7月26日から31日に開催された全国高等学校総合体育大会ハンドボール競技大会における女子の部全47試合の試合中に実施された7mスローを分析対象とした。7mスローごとに、シュートの成否、シューターのオフェンスポジション(ゴールキーパー/ピボット/左バック/右バック/左ウイング/右ウイング/センターバック)、シューターの利き手(左/右)、シューターの7mラインでの立ち位置(左/中央/右)、フェイントの有無(あり/なし)、レフェリーが笛を吹いてからシュートするまでの時間、シュートコース(左右上、中、下段)およびゴールキーパーの立ち位置について定量化した。シュートの成否を従属変数、シューターの戦略的要因を独立変数としたロジスティック回帰分析を行った。有意水準は5%とした。全47試合において、204本の7mスローが放たれ、151本が成功した。ポジション(センターバック)のみが、シュートの成否に有意に関わるシューターの戦略的要因であった(オッズ比:3.408、p < 0.043、95%信頼区間:1.037〜11.192)。試合中のシュートは、サイドあるいはポストからのシュートよりも、ロングシュートやミドルシュートの割合が高い。これらのシュートの多くは、センター、レフトあるいはライトバックポジションの選手が放つことが多い。これらのポジション特性が、シュートの成否に関係していると示唆された。

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