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[07発-口-06]児童における部活動参加と運動等習慣の体力・運動能力への影響とその学年変化部活動参加と運動等習慣、GRIT、SESに関する研究①
*Taichi Mizuno1, Takahiro Nakano2, Akinobu Goto2 (1. Chukyo Niv., 2. Chukyo University)
[背景・目的]子どもの体力低下は現代社会における問題の一つである。要因には社会環境の変化による生活習慣の変化が挙げられ、先行研究でも多くの関係性が示されている。一方で習慣の継続に着目し、学年進行に伴う生活習慣による体力への影響の変化を検討した研究はほとんど見られない。そこで本研究では、子どもの部活動参加状況と運動を含む生活習慣と体力・運動能力との関係および、関係性の学年変化(4~6年)を検討することを目的とする。[方法]同意および適切な回答の得られた2037名の小学校高学年児童を対象とし、新体力テストおよび質問紙調査を実施した。新体力テストは、性学年別に偏差値化した値を(体力偏差値)用い、質問紙調査では、部活動参加、運動時間、睡眠時間、ゲーム時間、学校に楽しそうに行っているか、学校の話を家でするか、運動・スポーツの好き嫌い、得意不得意、友達の数、体を動かす遊びの頻度を分析に用いた。最初に、これらの運動等習慣による体力偏差値の違いをt検定および分散分析により検討した。続いて差の見られた項目に関して、影響の程度の学年間の変化を分散分析における交互作用の有意性検定により検討した。[結果・考察]体力偏差値に有意な差が見られたのは、部活加入、運動部加入、運動時間、週末のゲーム時間、学校の話を家でするか、運動・スポーツの好き嫌い、得意不得意、友達の数、体を動かす遊びの頻度であった。次に、関係性の学年変化では、部活動参加、運動時間、運動の好き嫌い、得意不得意、体を動かす遊びの頻度で学年が上がるにつれ体力偏差値の差が有意に大きくなることが確認された。このことから、4年時点で既に体力偏差値に影響を与えていたこれらの習慣が、さらに2年間継続することで、体力偏差値の差を拡大させていることが示唆された。これは、学年が進むにつれて二極化傾向が進行することを推察される結果であったと思われる。
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