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[07発-口-07]児童の部活動参加と運動等習慣のGRIT、SES得点への効果および体力への影響部活動参加と運動等習慣、GRIT、SESに関する調査研究②

*Takahiro Nakano1, Taichi Mizuno1, Akinobu Goto1 (1. Chukyo University)
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[背景・目的]運動は子どもに様々な効果をもたらす。体力向上はその最たるものであろう。加えて、近年では諸々の教育的効果を検討することの重要性も示されている。背景には体力向上のみを目指した運動促進では、社会に対するインパクトや価値づけとして不十分になってきていることがある。そこで本研究では、子どもの運動習慣と、教育的効果の指標としてGRIT、SES(社会情動的スキル)との関係を検討することを目的とする。[方法]同意および適切な回答の得られた2037名の小学校高学年児童を対象とし、新体力テストと質問紙調査を実施した。新体力テストは、性、学年別に偏差値化した値を(体力偏差値)、質問紙調査は、従属変数としてGRIT、SESスコア、独立変数として部活動参加に関する2項目と運動等習慣として、運動・外遊び実施状況、ゲーム時間、運動への嗜好性に関する9項目を分析に用いた。部活動参加および運動等習慣によるGRIT、SESスコアの違いを分散分析により検討した。違いが見られた習慣等に関して、回答が良好かつ、GRIT、SESスコアも良好になる群とそうでない群の体力偏差値の違いを分散分析により検討した。[結果・考察]部活動参加では、いずれの項目においてもGRIT、SESスコアに有意な差は見られなかった。運動等習慣では、ゲーム時間、運動が好き、得意、よく遊ぶ友達の数でGRITスコアに有意な差が見られた。SESスコアでは、すべての項目で有意な差が見られた。運動等習慣項目およびGRIT、SESスコアが良好、不良による体力偏差値の違いでは、習慣とGRITもしくはSESスコアの両方が良好な児童において有意に高かった。また、多重比較検定の結果から、GRIT、SESのいずれに関しても、多くの項目で最初に運動等習慣の改善が体力に好影響をおよぼし、ついでGRIT、SESスコアの改善が体力に影響することが示唆された。

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