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[07発-口-08]男子高校生における長距離走授業での1500mのレースパターンと跳躍力との関係

*Yoshitake Oshima1, Yuki Okada1, Hiroyuki Koyama1 (1. Kyoto University of Education)
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高校の体育授業で行われている1500m走について、これまで世界選手権や日本選手権、全国高校総体などを対象にレースパターンの検討がなされている。また、中長距離選手の走力に関係する伸張-短縮サイクル運動の遂行能力の評価にリバウンドジャンプ(RJ)が有用であるとされ、大学長距離選手ではRJの跳躍高を接地時間で除したRJ indexが1500mの記録と有意な相関を示すことが報告されている。これらの検討結果は、陸上競技選手にとっては有益なものであるが、一般高校生にも同様に当てはまるかどうか、また高校体育授業での参考資料となるかは不明である。そこで本研究では、一般男子高校生を対象として体育授業における1500mのレースパターンおよび走動作と跳躍力との関係について検討し、生徒自身のペースやフォームの改善につなげることを目的とした。対象は、京都府内の高校2年生4クラスの男子生徒とし、長距離走授業の1回目に測定を実施した。反動をつけた垂直跳び(CMJ)の跳躍高およびRJ Indexを測定した。1500m走は300mトラックで実施し、1周ごとのラップタイプを記録した。また、150m地点、450m地点、750m地点、1050m地点、1350地点の計5点の走動作(走速度、ステップ頻度、ストライド)を分析するため、ビデオカメラを用いて生徒の矢状面の走動作を撮影した。ラップタイムは、1周目に最も速い値を示した後に低下し、最終周で増加する傾向を示した。また、ラップタイムの1周目からの低下幅は、1500m走の記録と有意な相関関係を示し、低下が小さい者ほど1500m走の記録が速かった。1500mの走速度は、ストライドと強い相関関係を示し、走速度が速い者ほどストライドが大きかった。ストライドはCMJの跳躍高およびRJ Indexと有意な正の相関関係を示し、ステップ頻度はいずれの項目とも相関関係が認められなかった。

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