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[14介-口-06]5ヶ月間のインターバル速歩トレーニングが高齢者の下肢筋力に及ぼす影響

*Kazuyuki Kanatani1, Takashi Kawabata1,2 (1. Graduate School of Health and Well-being, Kansai University, Japan, 2. Faulty of Health and Well-being,Kansai University)
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目的:本研究では高齢者を対象とした5ヶ月間のインターバル速歩トレーニング(IWT,信州大モデル)を実施し、1ヶ月ごとの経時変化から下肢の筋力発揮および血圧応答の生理的効果について検討を行った。方法:被験者として48名の高齢者(男性14名,女性34名,平均年齢:70±5歳)がボランティアとして参加し、個別運動処方システムを用いた5ヵ月間のIWT運動トレーニングを実施した。被験者は、介入前後に最高酸素摂取量(VO₂peak)の測定を行い、さらにトレーニング開始から1ヶ月ごとの膝関節伸展・屈曲筋力および安静時の血圧応答を測定した。結果:5ヶ月間のIWTによりVO₂peak(介入前:20.0±3.2 ml/min/kg,介入後:21.3±3.9 ml/min/kg)の有意な増加が認められた。膝関節の伸展・屈曲筋力発揮においても、両筋力ともに介入前(伸展筋:20.6±6.4 kgf,屈曲筋: 12.7±4.5 kgf)と比較して介入後5ヶ月(伸展筋:27.2±9.3 kgf,屈曲筋: 14.7±5.2 kgf)で有意な増加を示した。さらに介入時から1ヶ月ごとの動態を見ると、膝伸展筋力では3ヶ月目まで月間に有意な増加がみられ、その後プラトーとなった。膝屈曲筋力では、2ヶ月目まで有意な増加がみられ、3ヶ月目以降プラトー状態となった。安静時の血圧応答では、最高血圧で、介入後2ヶ月目以降有意な減少がみられた。また、最低血圧では介入前と比較し5ヶ月目で有意な減少を示した。結論:5ヶ月間のIWTでは、VO₂peakの増加による体力(持久性運動能力)の向上がみとめられ、下肢筋力発揮および血圧応答ともに改善がみとめられた。しかし、下肢筋力発揮の動態が4ヶ月目以降プラトーとなったことから、より効果的に体力の維持・向上を図るためには、ターゲットとするトレーニング強度の設定を3ヶ月ごとに見直す必要性が明らかとなった。

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