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[14介-KL-1]Evidence and knowledge gap in research on muscle quality

*Yosuke Osuka1 (1. National Center for Geriatrics and Gerontology)
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<演者略歴>
筑波大学大学院人間総合科学研究科修了 博士(スポーツ医学)、宇宙航空研究開発機構,
東京都健康長寿医療センター、Neuroscience Research Australia Visiting Research Fellowを経て
2023年 1月より国立研究開発法人 国立長寿医療研究センターフレイル研究部 副部長
筋質という言葉は、1990年代に加齢や疾患に伴う筋機能の低下を説明する概念として誕生し、現在は筋機能の全容を解明し説明するための多義的な概念として形成されつつある(畑中・大須賀, 日本老年医学会雑誌 2023)。「質の良い筋肉とは何か?」は、体育・スポーツ人らしい問であり、これについて熟考することはサルコペニアの本質を理解する上で非常に重要であろう。
筋質の評価は“筋の形状や脂肪浸潤などを評価する組成・形態学的なアプローチ”と“筋量あたりの筋力から評価する神経学的なアプローチ”に大別される(Cruz-Jentoft et al., Age Ageing 2019)。これまでに、CT検査によって評価された筋密度や超音波検査によって評価されたエコー輝度、生体電気インピーダンス分析法によって評価された位相角などを含む様々な筋質パラメータと健康予後との関連性が縦断的に検討されている。また、これらのパラメータをアウトカムとしたランダム化比較試験もいくつか報告されている。
本発表では、筋質研究の歴史を振り返りながら既存の知見(評価方法、観察研究、介入研究)を紹介するとともに課題を整理し、今後目指すべき筋質研究の方向性を示したい。

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