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[09方-ポ-45]野球経験者と未経験者の制球力テストで求められる投球数の差異
*Kakeru Hashimoto1, Hideki Hara2, Yugo Toyoda3, Hayato Ohnuma4 (1. Graduate School of Education Master's Course Tokyo Gakugei University , 2. Tokyo Gakugei University, 3. Doctoral Course The United Graduate School of Education Tokyo Gakugei University, 4. Kobe Women's University)
投能力は球速と制球力により決定される。制球力を評価する為に、10球程度の試行数で判断するテストが用いられている。しかし、経験者と未経験者の制球力には差異がある為、制球力テストに必要な試行数が異なると考えられる。そこで本研究は、野球経験者と未経験者を対象に制球力テストにおける投球数の差異について事例的に検討することを目的とした。対象者は野球経験者1名、未経験者1名であった。対象者には軟式球M号を投球動作における軸足位置から13.7m、地面から中心までの高さ1.42m、直径1.4mの円的に向けて、直球で35球投球させた。各球の的中の有無を記録し、5球ごとにVASによる主観的疲労度を回答させた。また、投球者側方と右斜前方に計2台のハイスピードカメラを設置し、試技中の対象者を撮影した。トップからボールリリース後15フレーム時点までのボールの3次元座標値を取得し、初速、投射角、投射高のリリースパラメーターを算出した。円的の的中率は、野球経験者で97.1%(34/35球)、未経験者で48.5%(17/35球)であった。経験者、未経験者共に20球投球時点で主観的疲労度における「7(疲れた)」と回答し、未経験者は試行数を重ねるごとに的中率が低下した。結果をもとに、試行数を検討すべく、4条件(5球、10球、15球、20球試行)を設定し、各条件における初速、投射角、投射高の平均値、標準偏差と変動係数を算出し、Bonferroni法による多重比較法を用いて、20球試行と他3条件の違いを比較した。その結果、野球経験者では、初速と投射高で20球条件と5球条件で有意な差が認められ、5球条件では20球条件よりも初速が低く、投射高が高かった。未経験者では、いずれのパラメーターにおいても各条件間で有意な差は認められなかった。制球力を評価する為の投球数は、野球経験者と未経験者で異なる可能性が示された。
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