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[05バ-ポ-02]大学野球投手における投球動作および跳躍動作中の地面反力
*Hikaru Ishino1, Kazuya Yamazaki1, Kazuto Hatashima1, Daisuke Kumagawa1, Shigeharu Tanaka1 (1. Kokushikan Univ.)
野球投手が投球速度の高いボールを投げることは、試合の勝敗を左右する重要な要素であるといわれている。これまでに野球投手の投球動作に関する研究は多くなされており、投球速度の高い投手の特徴として、軸足の股関節外転、膝関節伸展力、踏込足の股関節内転、膝関節伸展力が高く、地面反力が大きいことなどが挙げられている。下肢の伸展力やパワー発揮の指標としては跳躍動作が用いられているが、野球投手の投球速度や下肢の伸展力と関連付けられた研究は少ない。そこで本研究では野球投手の投球動作中の地面反力と跳躍動作中の地面反力を測定し、その関連性について検討することを目的とした。被験者は大学準硬式野球部に所属するオーバースロー・スリークォータースロー投手とした。被験者には十分なウォーミングアップを行わせた後、平面状に設置した2枚のフォースプレート上で2球の全力投球を行わせ、投球速度と投球動作中の地面反力(F)を計測した。静止座標系は鉛直方向をz成分、投球方向をy成分、y成分に対して左右水平方向をx成分とした。その後、フォースプレート上にマットスイッチを設置し、スクワットジャンプ、カウンタームーブメントジャンプ(CMJ)、バーティカルジャンプの3種の跳躍動作を行わせ、跳躍高と跳躍動作中の地面反力を計測した。ボールリリース時における踏込足のFy/Fz比と投球速度の間に有意な正の相関関係が認められた(p<0.05)。また、踏込足の鉛直方向における最大地面反力(Fz)とCMJにおける最大地面反力(Fz)との間にも有意な正の相関関係が認められた(p<0.05)。さらに、CMJの最大地面反力(Fz)と投球速度との間に、有意な正の相関関係が認められた(p<0.05)。これらの結果から、CMJの地面反力特性が、投球速度や投球動作中の踏込足の地面反力を反映する指標となりえる可能性が示唆された。
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