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[05バ-ポ-11]砲丸投の回転投法における体幹部の長軸まわりの回転に関するキネマティクス
*Tadahiko Kato1, Kei Maeda2, Jun Mizushima3 (1. Shonan Institute of Technology, 2. Kyoto University of Advanced Science, 3. Toyo University)
陸上競技の投てき種目において,砲丸投の回転投法と円盤投ではターンとよばれる準備動作を行った後にリリースに至る.ターンからリリースに至るまで身体は主に長軸まわり(水平面)で回転し,このような身体の回転は,コーチングの場面においても注視されている.例えば,指導書において両肩を結ぶラインや全身を対象に,「過回転」あるいは「回転不足」となることは技術的な課題であると提示されている.しかし,砲丸投や円盤投を対象に身体の回転を対象とした定量的な評価はされておらず,過回転や回転不足の指標となる変数はあるのか,また,それらが実際のパフォーマンスにどのような影響を与えるかは明らかになっていない.そこで本研究では砲丸投の回転投法を対象に,体幹部に焦点を当てて長軸まわりおよび水平面における回転を定量化するとともに,パフォーマンスとの関係について検討することとした.対象者は回転投法を用いる大学男子砲丸投競技者7名(自己記録:12.99 ± 1.39 m)とした.対象者には10-18回の投てきを行ってもらい,その際の身体各部位の座標値を3次元光学式動作解析装置で取得した.体幹部の回転に関するキネマティクスとして,両肩関節を結ぶ線分および両股関節を結ぶ線分それぞれの水平面における方位角,体幹部全体の長軸まわりの回転角度,上胴と下胴それぞれの長軸まわりの回転角度を算出した.パフォーマンスの指標として,砲丸の飛距離,初速度,全身の並進運動量と角運動量を算出した.その結果,キネマティクスと砲丸の飛距離の間に,対象者間で共通する相関関係は認められなかった.
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