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[05バ-ポ-12]スプリントの最大速度・加速能力と下肢の伸展屈曲筋力との関係

*Koichi Nakayama1, Jun Koizumi2, Mizuki Makino2, Shota Enoki1, Yoshiaki Manabe1 (1. Chukyo University, 2. Japan Institute of Spores Sciences)
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本研究の目的は、スプリントにおける最大速度・加速能力と下肢の伸展屈曲の等速性筋力との関係を明らかにすることとした。
対象者は、男子大学生陸上競技者22名(100mの自己最高記録:10.55-12.13s、短距離11名、跳躍5名、混成6名)とした。実験は、60mの全力スプリントを3回実施した。スプリントの疾走速度を算出するために、レーザー距離計測装置(LDM301S, 100Hz)で時間・距離データを収集した。また、スタートからゴールまでの全てのステップにおける接地および離地を判別するために、スタートから40m地点の側方10mに1台のハイスピードカメラ(Fastec TS5, 100Hz)を設置し、パンニング撮影をした。得られたデータから、最大速度、1ステップごとの加速度を算出した。下肢の筋力測定には、等速性筋力測定機(Biodex)を用いた。3つの角速度(60, 180, 240 deg/s)で左右の股関節と膝関節の伸展および屈曲筋力を測定した。各3回の測定を実施し、左右の関節の最大トルクの平均値を代表値とした。統計解析は、ピアソンの積率相関係数を用いた。
最大速度と膝関節の最大屈曲トルク180, 240 deg/s との間に正の相関関係が認められた。この結果は、渡邉ほか(2000)の股関節と膝関節の最大トルクと最大速度の相関関係と異なるものであった。そこで、本研究の対象者を専門種目別にグループ化して再度検定したところ、短距離群にて1-4ステップ時の加速度と股関節の最大屈曲トルク60, 180, 240deg/s との間に有意な正の相関関係が認められた。この相違から、等速性筋力とスプリントの加速能力との関係には、競技者の属性に応じて異なることが考えられる。詳細な結果は、ポスターにて報告する。

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