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[09方-ポ-50]大学女子バレーボールにおける戦術に関する研究フェイント攻撃の有効性について
*Yuka Kose1, Hiroyuki Tsukamoto2 (1. National Institute of Technology (KOSEN), Sasebo College, 2. Shizuoka Sangyo University)
バレーボールにおける代表的な攻撃としてスパイクが挙げられる。1960年代にはクイック攻撃が開発され、現在は後衛の選手もコンビ攻撃として参加するシンクロ攻撃が主流となっている。一方で、スパイクの他にも相手の虚を突いた攻撃手段であるフェイントに代表される軟打が存在する。フェイントとはスパイクの様な強打とは異なり、相手コートの守備が配置されていない位置に軽く落とすことで得点する攻撃手段である。実際は強打スパイクが多くみられる中で、フェイントを織り交ぜることでプレーの緩急となり、より強打の決定率も上がる相乗効果が得られると考えらる。しかし、これまでフェイントに着目した研究成果は乏しい。そこで、本研究は大学女子選手を対象とし、フェイントが試合の勝敗要因にどの程度関与しているのか明らかにすることを目的とした。対象試合は令和4、5、6年の九州大学女子1部リーグ戦から上位4チームの試合とした。各チームのOH(アウトサイドヒッター)、OP(オポジット)に対象を絞り、チーム及び個人での軟打(フェイント、プッシュ)の割合を算出、次に決定率の高い選手を対象に軟打の使用頻度を算出した。結果、N大学以外のOHとOPの選手はレセプション時のフェイント決定率の方が高い一方で、N大学の選手はラリー中のフェイント決定率が高値を示した。さらに、N大学以外はラリー中のフェイントの決定率が約20%台に対し、N大学は36%と高値だった。レセプションからは、N大学以外は約30%台に対し、N大学は21%と相反する結果となった。選手個人のデータからは九州リーグ1位であるKA大学のOHのフェイント決定率が最大67%とN大学の選手より高値を示した。以上から、フェイント決定率は試合の勝率に関与し、特に選手個人のフェイント決定率が勝敗に寄与する可能性が示唆された。フェイントの頻度とスパイク決定率の関連性も調査中である。
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