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[09方-ポ-52]バスケットボールの試合中におけるドライブ動作のパターンに関する研究

*kensuke Miyahira1, Yuichi Yamate1, Haruki Uchiyama2 (1. Nippon Sport Science University graduate school, 2. Nippon Sport Science University)
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バスケットボールは「頭上の水平面のゴールにボールを入れるシュートの攻防を争点として、個人やグループあるいはチームが同一のコート上で混在しながら得点を争う」(内山、2009)特性を有している。その得点に関して、なかでも「ドライブ」は最適な手段としてその技術および戦術的な有効性が示されている(土肥・内山、2017;皆川、2019;山中・畝中、2021)。しかし、これまでの研究は試合中のディフェンスとの対峙関係に着目して技術を抽出・分析したものは皆無であり、いわば、実験室での個々の技術抽出・分析に留まっている。そこで本研究は、複雑多様な試合状況におけるドライブをディフェンスの構えとそれに応じたオフェンスの動作パターンを明らかにし、指導における基礎的な知見を得ることとした。対象は2023年関東大学バスケットボール春季・秋季大会の試合映像から1353試技抽出した。そこから対象の成功試技402試技を決定木分析し、ディフェンスの構えに応じたオフェンスのドライブの方向を算出した。分析の結果、ディフェンスの構えが「ミドルライン側の足が前にある」(第一分岐変数)、「手を下げる・両手を横に広げる・ミドルライン側の手をあげる」(第二分岐変数)場合にはベースラインドライブが、また、ディフェンスの構えが「正対・ベースライン側の足が前にある」(第一分岐変数)、「相対距離が腕一本分・腕一本分以上」(第二分岐変数)の場合はミドルラインドライブを、それぞれ選択する傾向にあることが明らかとなった。また、抽出・分析されたミドルラインドライブの条件におけるオフェンスの動きを見ると、成功時は「後ろにステップ」(19回)する動作が有意に多く、失敗時は「ステップなし」(44回)が有意に多かった(χ²=10.44、df=4、p=<0.05)。これは、足を後ろから前へ蹴り出し、一歩目の速度を大きくする要因であると考えられる。

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