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[13ア-ポ-06]発達障害児・者のスポーツ参加における障壁と対応「学校での運動」に着目した知的・発達障害を持つ姉妹のケース
*Seiichiro Shigeto1, Naomi Yoshioka2 (1. Niigata University of Health and Welfare, 2. Tokai University)
障害児・者のスポーツ参加については、共生社会の実現とスポーツ実施率の向上、障害者スポーツ特有の障壁や課題の解消が目指されている一方で、学校体育に参加できていない障害がある児童生徒が一定数存在すること、部活動に所属している児童生徒は1割程度であることも明らかにされている。本研究では、ASDがある姉と知的障害・肢体不自由がある妹の姉妹とその保護者を対象に、回顧的in depthインタビュー調査を行い、グラウンデッド・セオリー・アプローチ(GTA)を用いて分析した。姉妹がそれぞれの学校生活において直面した障壁と対応の関連現象について報告する。それぞれの障害特性から、小学校では支援級に在籍した。姉は身体的な障害が少なかったため校内での遊びや他者との関わりについて介助員から支援が得られなかった。バドミントン部に所属をしたが支援はなく、「なんとなく参加」していた。中学校の支援級においても人間関係がうまく構築できず、人と関わらないことで安定を得るようになった。支援級で体育を行っていたが、体力測定など交流級で行うこともあった。姉と教員の関係では、障害が重い子どもに意識が向くため、ASD児は相手にされずに放置され、困っても相談できない経験から、教員への評価が低くなった。高校では養護学校に進学し、朝から運動をしたり、体育では様々なスポーツを行っていた。妹の場合は支援級で必ず介助員が付いていたため、遊具で遊ぶ時の支援や交流級への付き添いなど、学校生活での助けになり、保護者の負担も軽減できた。妹と教員の関係では、支援級の指導経験がない教員との関わりにおいて理解が得られず困惑する経験を経て、支援級から養護学校への移籍に至っていた。本研究の結果から、学校での運動では教員との関わりと介助者の存在が障壁と対応となり、必要な支援が得られていない場合があることが明らかとなった。
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