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[13ア-ポ-09]アダプテッド・スポーツ授業によるスポーツ嫌い軽減の可能性スポーツ好嫌度や性別、種目による体験効果の比較検討

*Ryo Hamanaka1, Masato OHNO2, Yuta AKITA2, Kei KeiSHIBAYAMA3, Tadashi UNO4 (1. Kyoto University of Advanced Science, 2. National Institute of Technology, Yonago College, 3. International Pacific University, 4. Sanyo-Onoda City University)
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アダプテッド・スポーツ授業とスポーツ嫌いの軽減に着目した研究は少なく課題も多い.例えば,同じ体験においても対象者の性別やスポーツ好きの程度によって得られる結果が異なることや,体験する種目によっても得られる結果が異なることが予想される.そこで本研究では,アダプテッド・スポーツ授業によるスポーツ嫌いの軽減効果の可能性を探るために,スポーツ好嫌度(高位・低位),性別,そして種目の観点から比較検討を行った結果を報告する.
本研究では,国立工業高等専門学校1年生5クラス202名(男性96名,女性83名)を対象に90分5回(講義,風船バレーボール,ボッチャ,ブラインドサッカー,車いすバスケットボールを90分1回)の授業を実践し,1回目の授業前および5回目の授業後にアンケート調査を行った.本研究の統計的有意水準はすべて5%未満とした.分析対象数は授業の欠席や回答に不備のあった者を除いた117名(男性60名,女性57名)であった.
本研究の結果,スポーツ好嫌度が低い群における授業前後の単純主効果が有意となり,授業後(M=4.59,SD=0.30)のほうが授業前(M=3.88,SD=0.22)よりも高かった.また,女性における授業前後の単純主効果が有意となり,授業後(M=6.49,SD=0.33)のほうが授業前(M=5.95,SD=0.31)よりも高かった.さらには,スポーツ好嫌度(高位群・低位群)によって楽しめた種目に違いがみられた.
以上の結果から,アダプテッド・スポーツの体験内容は同じであってもスポーツ好嫌度や性別によって得られる結果に違いがある可能性が示唆された.また,アダプテッド・スポーツの体験は,スポーツ好嫌度が低い群および女性へのスポーツ嫌いの軽減に効果が得やすい可能性が示唆された.さらには,アダプテッド・スポーツは種目によっても得られる効果が異なる可能性が示唆された.

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