Presentation Information
[07発-ポ-14]幼児の運動場面にみられる非認知能力に関する尺度作成の試み
*Ryosuke Horiuchi1, Toshiaki Shinohara2, Kohei Nagano3 (1. Tokyo Women's Junior college of physical Education, 2. Kyoei University, 3. Hijiyama Junior college)
【背景】
幼児期の心の発達のひとつに非認知能力が挙げられ、保育・教育において、非認知能力を育むことが重要とされている。幼児期は、運動を通じて心と体が相互に関連しながら総合的に発達していく時期であることが知られているように、運動は身体的な発達のみならず、非認知能力の発達に寄与することが期待できる。しかし、幼児の運動場面における非認知能力を捉える指標は検討されていない。
【目的】
本研究は、幼児の運動場面にみられる非認知能力を捉えることを目指した尺度作成を試みた。
【方法】
調査に先立ち、保育士は幼児のどのような姿を運動場面における非認知能力と認識しているのかを把握する必要があり、148名の保育士からエピソード記録を収集した。323件のエピソードが収集でき、オープンコーディングを用いて、72項目から成る11の因子に分類した。この72項目について愛知県内の保育所に勤務する保育士215名を対象に5件法で回答を求めた。分析は、非認知能力の因子構造を捉えるために床・天井効果を検討し、その後、探索的因子分析(最尤法、プロマックス回転)を行い、抽出された因子について確認的因子分析を行った。
【結果及び考察】
幼児の運動場面にみられる非認知能力は「自分の気持ちを調整しながら運動する力」、「他者と運動を展開していく力」、「他者と共感しながら運動する力」、「持続的に運動を楽しむ力」、「目標に向かって運動する力」の5因子から構成された。Cronbachのα係数は、0.888から0.952であり、信頼性を有していた。また、確認的因子分析を行った結果、適合度指数は、x2=3377.73(p=0.000)、GFI=0.720、AGFI=0.690、CFI=0.835、RMSEA=0.079となり、概ね受け入れられるものと考えられる。
幼児期の心の発達のひとつに非認知能力が挙げられ、保育・教育において、非認知能力を育むことが重要とされている。幼児期は、運動を通じて心と体が相互に関連しながら総合的に発達していく時期であることが知られているように、運動は身体的な発達のみならず、非認知能力の発達に寄与することが期待できる。しかし、幼児の運動場面における非認知能力を捉える指標は検討されていない。
【目的】
本研究は、幼児の運動場面にみられる非認知能力を捉えることを目指した尺度作成を試みた。
【方法】
調査に先立ち、保育士は幼児のどのような姿を運動場面における非認知能力と認識しているのかを把握する必要があり、148名の保育士からエピソード記録を収集した。323件のエピソードが収集でき、オープンコーディングを用いて、72項目から成る11の因子に分類した。この72項目について愛知県内の保育所に勤務する保育士215名を対象に5件法で回答を求めた。分析は、非認知能力の因子構造を捉えるために床・天井効果を検討し、その後、探索的因子分析(最尤法、プロマックス回転)を行い、抽出された因子について確認的因子分析を行った。
【結果及び考察】
幼児の運動場面にみられる非認知能力は「自分の気持ちを調整しながら運動する力」、「他者と運動を展開していく力」、「他者と共感しながら運動する力」、「持続的に運動を楽しむ力」、「目標に向かって運動する力」の5因子から構成された。Cronbachのα係数は、0.888から0.952であり、信頼性を有していた。また、確認的因子分析を行った結果、適合度指数は、x2=3377.73(p=0.000)、GFI=0.720、AGFI=0.690、CFI=0.835、RMSEA=0.079となり、概ね受け入れられるものと考えられる。
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