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[08測-ポ-06]中学剣道授業における主観的動作の評価法(1)面について
*Taketo Matsunaga1, Osamu Aoyagi1, Tomohiro Kanda1 (1. Fukuoka University)
【緒言】中学校の保健体育授業において、剣道未経験者や特殊な器具を使用せずとも技能評価ができることは重要であると考えられる。そのためには、専門家のように動作全体の評価ではなく、各身体部位や局面に細分化し、より単純な判断に基づく方法が考えられる。そこで、本研究においては、面打ちの一連の技能動作の評価項目の信頼性と客観性を検討する。【方法】M中学校において剣道の授業を受講した第1、3学年の全146名を対象とした。各面打ち動作の様子を側方からVTRに撮影、後日再生し、43項目の主観評価項目について「できている」「どちらともいえない」「できていない」の3段階で評価を行った。項目は、準備局面、主要局面、終末局面別に、5つの部位(手、腕、胴体、足、脚)ごとに作成した。評価は2名の評価者が別々に行い、その一致度を級内相関係数により求め、客観性係数とした。また、同様に同一評価者の2回の評価をもって信頼性係数とした。また、評価項目を「方向」「位置」「力強さ」「力加減」など16の観点ごとに信頼性係数、客観性係数との相関比を求め、これらの高低がどのような観点に影響されるのかを検討した。【結果】信頼性係数の平均は0.854、標準偏差は0.113となり、分布をみていくと、0.9台22個と最も多く、以下0.8台9個、0.7台3個と減少していた。客観性係数は平均が0.464、標準偏差は0.358となり、分布からは0.8台が7個と最も多く、以下、0.7点5個、0.4台4個で、幅広く分布しており、項目に応じて多様な客観性を示した。また、それぞれの観点と信頼性係数との相関比では「方向(相関比η=0.429、 P=0.0045)」と有意な関連がみられ、客観性とでは「位置(η=0.369、 P=0.037)」「正確性(η=0.495、 P=0.0039)」「素早さ(η=0.352 、 P=0.048)で有意な関連がみられた。
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