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[08測-ポ-12]高齢者の歩幅の違いが歩容に与える影響

*Tomoaki Sakai1, Kazunari Ishihara2 (1. Nagoya Gakuin University, 2. Fukui Prefectural University)
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歩行中の躓きや転倒の原因として、加齢に伴う身体機能の低下、病気や薬の影響などがある。躓きや転倒を防止するために歩行能力、平衡性、筋力などの身体機能の低下を抑制することが必要だが、その程度を明らかにした研究は少ない。本研究では、歩行能力の歩幅に着目し、歩幅の違いよる接地、離地時の足の特徴について検討した。対象者は、55歳以上の男女35名(72.4±7.8歳)であった。対象者には、研究に先立ち、研究内容等を説明し、同意を得てから実験をおこなった。Hasomed社製簡易歩行分析システム RehaGaitを対象者の両足の足背部に装着し、試技中の移動距離、ストライド長、速度、ケイデンス、歩行周期、接地時の踵を回転軸にした足底-床面角、離地時のつま先を回転軸にした足底-床面角(いずれも矢状面)、足を上げた高さを分析した。機器を較正した後、フローリング上で歩幅が0cm(その場で足踏み)、10cm、20cm、30cm、40cm、50cm、60cm、70cmになるような歩行、歩幅条件のない通常歩行と最大歩行を順不同にて実施した。なお、テープに足を乗せるような歩行になった場合の試技は無効とした。歩幅が広くなると接地時、離地時ともに足底-床面角が大きくなった(p<0.05)。以上より、歩幅が大きくなるにつれて、踵で接地し、離地時には踵が床から離れてもつま先は床に接地して蹴ることができる状況になることが明らかになった。足を上げる高さは0cmの試技を除いて10cmを下回った。なお、歩幅が10cmと20cmの試技において、通常歩行と比べて足を上げる高さは低かった(それぞれp<0.05)。歩幅の違いによる接地、離地時の足の特徴について検討した結果、歩幅が50cm確保できれば踵接地になり、地面を蹴ることができる状態にあることが明らかになった。

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