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[08測-ポ-13]地域在住高齢者におけるフレイルの実態と身体機能、転倒リスクおよび健康関連QOLの関係

*Toshiaki Nakatani1, Masakazu Nadamoto2, Kazufumi Terada1, Ryudai Kaneko1 (1. Tenri Univ., 2. St. Andrew's University of Education)
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日本人高齢者のフレイル割合は8.7%で、社会経済的状態が低い、健康状態が悪い程にその割合が高いことが報告されている。本研究では、地域在住高齢者のフレイルの実態と身体機能や転倒リスク、健康関連QOLの関係を検討した。対象者は奈良県T町に在住してヘルスケアプロジェクト事業に参加した65~92歳の男女455名であった。対象者に自記式調査票を郵送し、生活機能および転倒リスク、健康関連QOLへの回答を求め、郵送にて回収した。基本チェックリストの回答から8点以上をフレイル、4~7点をプレフレイル、3点以下をロバストとした。身体機能は握力と5回立ち上がり時間、生活機能やQOLは日常生活活動(ADL)、Motor Fitness Scale(MFS)、転倒リスクアセスメント(DFRA)、SF-36(アキュート版)を調査した。フレイル、プレフレイル、ロバストの比較には一元配置分散分析を行い、主効果が認められた場合はTukey法よる多重比較を行った。有意水準は5%であった。調査票の回収率は53.7%で、フレイル該当者は9.0%、プレフレイルは26.2%、ロバストは64.8%であった。多重比較検定の結果、握力に差はなかったが5回立ち上がり時間はフレイルがロバストに比べて遅く、ADLとMFS得点はフレイルがプレフレイルおよびロバストに比べて低値を示し、DFRA得点は高値を示した。SF-36の下位尺度では身体機能、体の痛み、全体的健康観、活力、心の健康はフレイル、プレフレイル、ロバストの順に得点が高く、日常生活役割(身体・精神)はフレイルおよびプレフレイルはロバストに比べて低値を示し、社会生活機能はフレイルがロバストに比べて低値を示した。以上のことから、地域に在住する高齢者のフレイル割合は9%と先行研究とほぼ同じで、該当者は下肢筋力や身体機能、健康関連QOLが劣り、転倒リスクも高いことが明らかとなった。

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