Presentation Information
[08測-ポ-18]地域在住のアクティブな高齢者における下肢筋量、歩行速度、認知機能の実態調査
*Saki Matsui1, Shiho Sawai1 (1. Japan Women's College of Physical Education)
加齢に伴う筋量減少(サルコペニア)は高齢者のADLを低下させることから、高齢者のサルコペニアを評価することは重要である。日本人高齢者のサルコペニアの簡易基準は、下腿周径囲30cm未満、普通歩速度1m/sec未満とされており、特に歩行速度は身体機能にもっとも関連しているとされている。また、高齢者が介護を必要とする原因のトップは認知症であることから、自立した高齢者においても認知機能を評価することが望ましい。そこで本研究は、都内在住で地域の高齢者クラブに所属するアクティブな高齢男女95名(平均年齢78.8±5.2歳)を対象に、下肢筋量、歩行能力、認知機能の測定評価を行うとともに、測定項目間の関連性を検討することを目的とした。
測定項目は、身長、体重、下腿周径囲、大腿前部の皮下組織厚、5m歩行時間、Simple Cognitive test; SC-testであった。各測定項目の平均値は、下腿周径囲;男性36.2±2.5cm、女性33.7±2.2cm、皮下脂肪厚;男性7.6±3.1mm、女性11.4±4.2mm、筋厚;男性35.3±4.3mm、女性30.2±5.6mm、5m歩行テスト;男性2.5±0.4秒、女性3.1±0.6秒、SC-test;男性38.5±9.4点、女性33.3±11.0点であった。これらの結果から、男女ともサルコペニアの心配はなかったが、認知機能はやや劣っていると考えられた。各測定項目間の相関分析の結果、年齢とSC-testおよび年齢と筋厚の間に有意な負の相関が認められた。また、筋厚と5m歩行時間および5m歩行時間とSC-testの間に有意な負の相関がみられたことから、筋が厚いと歩行能力が高く、歩行能力が高いと認知機能も高いことが示唆された。以上のことから、加齢に伴い認知機能と筋厚は低下するが、筋量や歩行速度を保つことで、認知機能も保持できる可能性が示された。
測定項目は、身長、体重、下腿周径囲、大腿前部の皮下組織厚、5m歩行時間、Simple Cognitive test; SC-testであった。各測定項目の平均値は、下腿周径囲;男性36.2±2.5cm、女性33.7±2.2cm、皮下脂肪厚;男性7.6±3.1mm、女性11.4±4.2mm、筋厚;男性35.3±4.3mm、女性30.2±5.6mm、5m歩行テスト;男性2.5±0.4秒、女性3.1±0.6秒、SC-test;男性38.5±9.4点、女性33.3±11.0点であった。これらの結果から、男女ともサルコペニアの心配はなかったが、認知機能はやや劣っていると考えられた。各測定項目間の相関分析の結果、年齢とSC-testおよび年齢と筋厚の間に有意な負の相関が認められた。また、筋厚と5m歩行時間および5m歩行時間とSC-testの間に有意な負の相関がみられたことから、筋が厚いと歩行能力が高く、歩行能力が高いと認知機能も高いことが示唆された。以上のことから、加齢に伴い認知機能と筋厚は低下するが、筋量や歩行速度を保つことで、認知機能も保持できる可能性が示された。
Comment
To browse or post comments, you must log in.Log in