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[08測-ポ-43]上肢の筋力発揮調整能と下肢の等尺性筋力発揮調整能の関係

*Yoshinori Nagasawa1, Shin-ichi Demura2, Hiroki Aoki3, Shigeharu Numao4, Koichiro Tanahashi1 (1. Kyoto Pharmaceutical Univ., 2. Kanazawa Univ., 3. Natl. Inst. of Tech., Fkui College, 4. Natl. Inst. Fitness & Sports in Kanoya)
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【背景】上肢の筋力発揮調整能(Controlled Force Exertion: CFE)は下肢のCFEと密接な関係があると仮定され、前者により大規模装置を利用する後者を推定可能かもしれない。【目的】本研究では上肢のCFEによる下肢の等尺性CFE(以下、CFE)の推定及び判別可能性を検討する。【方法】若年者27名(21.9±2.0歳, 男性14名)を対象とした。上肢のCFEテストはパソコン画面上に棒グラフで規則的に変動する相対的要求値(5―25%MVC)を提示し、対象者が利手による把握動作で40秒間追従した。評価変量は開始15秒以降から終了までの要求値と発揮値の誤差総和とした。下肢のCFEテストは椅坐位で両膝関節を90°に固定し、上肢と同様の相対的要求値を提示し、対象者が両脚の等尺性筋力発揮により30秒間追従した。評価変量は疲労を考慮し開始5秒を除外した前述の誤差総和とした。測定は1分間の休息を挟み3試行とし、2試行目と3試行目の平均値を代表値とした。下肢のCFEを従属変数、上肢のCFEを独立変数とし回帰分析を行った。また、上肢のCFEの小、中、及び大群間の下肢のCFEの差を検討するため対応のない一要因分散分析及びTukey’s HSD法による多重比較検定を用いた。【結果】回帰式を算出した結果、有意な回帰式:y=1.18x+21.65 (Y:下肢のCFE、x:上肢のCFE)が得られ(F=20.49, p<0.05)、両者の相関係数は中程度以上(r=0.67)であった。分散分析の結果、主効果に有意性が認められ(F=3.78, p=0.04, η2=0.24)、多重比較検定の結果、下肢のCFEは上肢のCFE小群が大群よりも低値であった。【結論】若年者では上肢のCFEと下肢のCFEには関係があるがそれ程高くはなく、判別精度も低いことから、両者は独自のCFEを評価すると判断される。

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