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[08測-ポ-45]熱可塑性素材インソールが身体的機能におよぼす効果について機能回復を目的としたインソールの開発

*Shinji Ishihama1, Atsushi Goto1, Illyoung Hun1 (1. Kanagawa Univ.)
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【はじめに】インソールには、靴の中敷きとしてフィット感、脚の痛みの軽減、ケガ予防、スポーツパフォーマンス向上の効果がある。本研究では、熱可塑性素材のジェルと、底面の踵骨部に円形の構造物を配したインソール(以下、TMインソール : Thermoplastic Material)を用いた。この特徴は、加熱するとジェルが溶け、加圧するだけで足形を作成でき、再度加熱すれば何度も足形の形成ができる。これまでにTMインソールを用いて、立位と座位状態において徒手で抵抗を加えたバランステストを実施し、効果を検証してきた。その結果、TMインソール着用の場合、未着用時と比べるとバランス維持機能が高く、さらに「体の捻転が大きくなる」、「支えなしで立ち上がれる」などの機能改善がみられた。そこで本研究では、機能回復を前提に開発したTMインソールが身体諸機能へおよぼす効果について、より詳細なデータの収集をすることを目的とした。【方法】TMインソール着用と未着用時に以下の比較をした。①男子大学生を対象に、体力測定(背筋力、座位体前屈、閉眼片足立ち、ボール投げ)および姿勢(側面から撮影)の評価をおこなった。②65~79歳の男女を対象に、筋力評価測定器(酒井医療社製mobile ZⅡ)を使用し、立位状態の下方向および左右側面方向の4方向へ徒手抵抗力測定をおこなった。【結果および考察】①体力測定の結果は、TMインソールの着用有無に関わらず変化はみられなかった。側面からの姿勢は、インソール着用時は未着用時と比較して前傾姿勢となり、背筋が伸びている傾向にあった。②徒手抵抗による筋力評価は、インソール未着用時と比較して4方向とも10%程度高値を示し、有意な差が認められた。以上の結果からTMインソール着用により、運動能力のパフォーマンス向上の効果はみられなかったが、バランス機能および姿勢改善に有効であることが明らかになった。

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