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[03心-ポ-03]青年期(18~24歳)における運動物体の認知特性の男女比較
*Misaki Toeda1, Kiharu Yamazaki2, Kouki Nakajima3, Takeyuki Arai4, Masaru Takeichi5 (1. Japan Women's Univ., 2. Nihon Univ., 3. Matsumoto Univ., 4. Takachiho Univ., 5. Kokushikan Univ.)
【はじめに】学校体育およびスポーツの現場において、運動物体をよく見る(認知する)ことは、運動物体の捕捉のために重要な運動能力の1つである。これまでに、男性を対象とした物体の認知に関する研究を多く行ってきた。また、小学生を対象とした認知実験の男女比較において、認知速度および位置錯覚量については有意差がないことを報告している(渡部ら2019)。青年期(18~24歳)の男女を対象として認知実験における結果の比較を行うことで認知局面の男女の特性について検討する。【方法】被験者は18~24歳までの33名(男子13名、女子20名)とし、自作のバーチャルリアリティー環境で実験を行った。運動物体(ボール)が画面左端から右方向へ等速で水平移動し、画面中央から右側に設置した長方形の板(目盛付き)の前を通過する画像を提示した。ボールが板の上を通過し、一定時間経過後、板の色を変色させた(トリガー刺激)。被験者はトリガー刺激提示時刻のボールの位置を目盛で回答した(回答位置)。トリガー刺激までの時間は5段階でランダムに提示し、20施行実施した。横軸に刺激提示時間、縦軸に板左端からボールの移動距離を取り、回答位置のプロットから回帰直線を求めて、傾き(距離/時間)を被験者が認知した運動物体速度(認知速度)とした。縦軸との切片を視覚刺激提示による進行方法への位置錯覚量とした。【結果・考察】男子は認知速度9.33±0.50deg/s、位置錯覚量0.34±0.46deg、女子は認知速度8.70±0.99deg/s、位置錯覚量0.91±0.82degという結果となった。男女のt検定をした結果、認知速度と位置錯覚量のどちらも有意な差は認められなかった。小学生の男女を対象とした、渡部ら(2019)の先行研究と同様の傾向を示した。
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