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[03心-ポ-18]異なる目標設定における立ち幅跳び課題のパフォーマンスの変化

*Hiroki Murakami1, Norimasa Yamada2 (1. Kinjo University, 2. Chukyo University)
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アトキンソンの達成動機理論からは、中程度の難易度の目標が設定されることで動機づけが最も高まり、パフォーマンスが最も高まることが理解できる。立ち幅跳び課題で目標設定の効果を調査した研究では、通常より少し困難である110%の目標を与えた場合に最も良い結果が得られたことが示されている。しかし、目標設定による動機付けは定量化されておらず、跳躍距離との結果も併せて考察がされていない。したがって、本研究では、異なる目標設定を与えた立ち幅跳び課題を行った。その際、フォースプレート上にて立ち幅跳びを行い、異なる目標設定における力発揮の変化を検討する。さらに、跳躍前に目標に対しての主観的成功確率を申告してもらい、目標によって動機付けがどのように変化するかを検討する。
15名の対象者は3条件(コントロール条件、100%条件、110%条件)の立ち幅跳び課題を各2回行った。その際、目標を与えずに全力で跳躍するコントロール条件の良い方の跳躍距離を100%として、100%、110%の目標位置を対象者に示した。また、対象者は目標を与えられた2条件の跳躍前に「目標をどのくらいの確率で超えることができると思うか」という主観的成功確率を視覚的評価スケール(Visual analog scale: VAS)を用いて0から100%までの範囲で申告した。
コントロール条件と比較して、全対象者が目標を与えた2条件で記録が向上した結果が得られた。さらに、全対象者が110%条件の記録が最も優れていたことが示された。また、主観的成功確率の結果は、100%条件より110%条件で課題の難易度が最も動機付けを高まるとされる50%に近付いた。これらの結果から、中程度の難易度の目標が設定された110%条件では、動機付けが最も高まり、最も良い跳躍記録が得られたことが示唆された。力発揮パターンについては、発表時に詳細を報告する。

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