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[03心-ポ-22]大学ウエイトリフティング選手の心理的特性に関する研究心理的競技能力と心理技法活用尺度に着目して

*Yoshiki Mochida1, Yuto Tajima1, Chisa Daimon1, Taichi Wada2, Yusuke Koga3, Masanori Takahashi4 (1. Graduate School of NIHON University , 2. Nippon Engineering College of Hachioji, 3. NIHON University, school of Dentistry at Matsudo, 4. NIHON University, College of Humanities and Sciences)
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これまでにウエイトリフティング選手の心理的特性に着目した研究は未だ少ない.そこで本研究は,心理的競技能力と心理技法の活用の程度を調査することで,大学ウエイトリフティング選手の心理的特性について検討することを目的とした.
 調査対象は大学ウエイトリフティング部Ⅰ・Ⅱ部に所属する男女選手248名とし,質問紙法により,プロフィール,DIPCA.3,心理技法活用尺度を調査した.このうち,分析対象は欠損値を有した11名を除いた237名(男子173名,女子64名)であった.有意差検定は,心理技法活用尺度(8因子得点と総合得点)について,競技レベル要因(水準3)と性要因による2要因分散分析を,また,DIPCA.3の各得点について,競技レベル要因と性要因,心理技法活用尺度要因(水準2)による3要因分散分析,およびPearsonの相関分析を用いた.なお,有意水準は5%未満とした.
 その結果,心理技法活用尺度の各得点で,概ね競技レベルが高いほど高く,また男子は女子よりも高かった.また,心理的競技能力については,ほとんどの得点で有意な交互作用は認められなかった.しかし,10尺度(リラックス能力と集中力以外)において,心理技法活用尺度の総合得点高群は低群よりも有意に高かった.また,決断力と予測力において,女子よりも男子の方が有意に高かった.さらに,自信において,競技レベル1(全国大会3位以上)はレベル2(地方大会3位以上)よりも有意に高かった.最後に,男女別による相関分析の結果,概ね心理的競技能力と心理技法活用尺度の各得点間には,有意な正の相関が認められた.
 したがって,大学ウエイトリフティング選手における心理技法の活用について,競技レベル差および性差が見出され,心理技法を活用できる選手ほど心理的競技能力が高い傾向を示した.これらの知見は,大学ウエイトリフティング選手における心理的特性として理解できる.

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