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[03心-ポ-47]次世代型VRトレーニングシステムの効果検証
*Masashi Fukami1, Yusuke Sato1, Koichi Endo1, Koichi Mizushima2, Daisuke Nishikawa3, Masaki Takayose4, Ryo Koshizawa5 (1. Nihon University College of Commerce, 2. College of Humanities and Sciences , Nihon University, 3. College of Sports Science, Nihon University, 4. College of Industrial Technology, Nihon University, 5. Nihon University College of Economics)
近年,多くの研究からバーチャルリアリティ(以下,VR)をアスリートの技能習得システムの一環として用いることが注目されている.しかし,VRをメンタルトレーニング(以下, MT)に用いて,心理的スキルの獲得に応用した研究は少ない(Frank, 2020).そこで,筆者らの研究グループは,VRを用いた新たなMTシステム「次世代型VRトレーニングシステム(以下, iVRTS)」を構築した.このシステムは,360度カメラにより撮影された映像から,VR環境を構築できる(遠藤ほか,2024).さらには,競技者にとってストレス刺激となりえること(深見,2019)や,通常のMTに比べて,同等かそれ以上の効果が期待されること(深見,2019)が示されている.
他方,これらの研究では, iVRTSが効果的な技法となり得たか否かについて,iVRTSを利用した選手を対象とした事後検証がなされていない.そこで本研究では,筆者らの実験(Fukami et al., unpublished observation)に参加した者のうち,競技会に出場した選手を対象に,iVRTSの実用性について検証することを目的とした.
本研究は,(Fukami et al., unpublished observation)で用いられていた生体情報に加えて,iVRTSの没入感を測定する尺度と選手の内省から検証することした.本研究の結果,iVRTSを用いたMT時に比べて,競技会後の交感神経系の反応が亢進され,副交感神経系の反応が抑制された.また,高い没入感が示され,「当日会場に行ったとき想像以上にVRの視点と同じでおどろいた」などの内省報告が得られた.これらのことから,iVRTSが,新たなMT技法の提案に資するばかりでなく,アスリートの実力発揮や競技力向上を目的とした次世代型スポーツトレーニング環境の実現に寄与することが示された.
他方,これらの研究では, iVRTSが効果的な技法となり得たか否かについて,iVRTSを利用した選手を対象とした事後検証がなされていない.そこで本研究では,筆者らの実験(Fukami et al., unpublished observation)に参加した者のうち,競技会に出場した選手を対象に,iVRTSの実用性について検証することを目的とした.
本研究は,(Fukami et al., unpublished observation)で用いられていた生体情報に加えて,iVRTSの没入感を測定する尺度と選手の内省から検証することした.本研究の結果,iVRTSを用いたMT時に比べて,競技会後の交感神経系の反応が亢進され,副交感神経系の反応が抑制された.また,高い没入感が示され,「当日会場に行ったとき想像以上にVRの視点と同じでおどろいた」などの内省報告が得られた.これらのことから,iVRTSが,新たなMT技法の提案に資するばかりでなく,アスリートの実力発揮や競技力向上を目的とした次世代型スポーツトレーニング環境の実現に寄与することが示された.
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