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[03心-ポ-46]不健康な食行動を強いる指導者の言動に対する容認態度に影響する要因の検討目標志向性、eヘルスリテラシーを規定要因とする検討

*Chihiro Kemuriyama1, Mitsuhiro Amazaki2 (1. Gifu Shotoku Gakuen University , 2. Aichi University)
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女性アスリートは、日々のトレーニングで多くのエネルギーを消費していることに加え、競技のために無理な減量や不適切な食生活を繰り返し、食行動異常に陥ったり健康問題を悪化させることがある(煙山他,2021)。これまでに、食行動異常を引き起こすアスリートの特徴として、不健康な食行動を強いる指導者の言動に対して容認態度を示す(Kemuiryama et al., 2023)ことが指摘されているにも関わらず、その原因は明確にされていない。そこで本研究では、不健康な食行動を強いる指導者の言動に対する容認態度を規定する要因として、減量に対する目標志向性とeヘルスリテラシーの影響性を検討する。18―29歳の女性アスリート338名を対象とし、基本的属性(年齢、競技種目、競技歴、競技成績、身長、体重)、不健康な食行動を強いる指導者の言動に対する容認態度(以下、容認態度)、減量における目標志向性、インターネット上の健康情報を適切に検索し評価し活用していく能力であるeヘルスリテラシーに関する調査を行った。共分散構造分析により仮説モデルの検討を行った結果、十分な値の適合度指標が確認された(GFI = .997, AGFI = .950, CFI = .994, RMSEA = .036)。さらに、eヘルスリテラシーが高いと手段を選ばず不健康な方法でも減量することに価値を置く不健康な課題志向性が高く、不健康な課題志向性が高いと容認態度が高い値を示した。また、健康的で計画的に減量に取り組むことに価値を置く健康的な課題志向性が高いと容認態度は低い値を示した。さらに、多母集団同時分析の結果から、eヘルスリテラシーから健康的な課題志向性へのパスに利用可能エネルギー不足の有無による群間差が認められ、利用可能エネルギー不足の状態にない者にのみ有意な正の影響性が示された。

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