[3b714-21] 保健／ポスター発表

[10保-ポ-05] 保健教育における概念的理解による指導方法の展開に向けてオンラインコースを受講して

*Toshiko Ueda¹ (1. Ehime Univ.)

研究背景および目的：保健教育ではこれまで様々な指導方法の工夫が提唱されている。こうしたなか本学教育学部では、教育心理学、家庭科、社会科の研究者らを中心に概念型探究の勉強会や実践研究を展開している。本研究は、その一環として概念的理解に基づいた授業づくりを提案するJulie Sternらによるオンラインコースを受講した内容を報告するものである。当コースは、Erickson, H. L.による概念型カリキュラムの理論的枠組を活かしながら、スポーツや健康に特化した内容でまとめられている。当コースの受講により、今後の保健教育の指導方法の展開に向けた示唆を得ることを目的とする。
方法：2023年5月～10月にかけ、Julie SternらによるConceptual Transfer （https://www.conceptualtransfer.com/）のうち、Conceptual Transfer in Physical Education & Healthのオンラインコースを筆者が受講した。当コースはMicro-Coursesの一つであり、受講料は＄99であった。受講期間中はレッスンのビデオ視聴およびテキストや資料の閲覧が可能であった。
結果：当コースは5つのレッスンからなり、思考を整理する方法としてACTモデルが提唱されていた。ACTモデルとは、個々の概念を習得し（Acquire）、概念同士を結びつけ（Connect）、新しい状況への学習の転移（Transfer）を図るというモデルである。当コースでは、スポーツや健康の内容が題材として取り上げられており、独自の思考方法が紹介されていた。
結論：当コースの受講によりスポーツや健康を題材とした概念的理解の基礎や思考方法について学習することができた。今後は、当コースの概念的理解に関する書籍を読解し、保健教育の導入に向けて検討していきたい。