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[09方-ポ-06]A高専における10年間の入学者の体力レベルの推移
*HIROSHI ICHIYA1, YUUKI OHARA1, KEISHI MARUYAMA2, MASATOSHI MORITA1 (1. Matsue National College of Technology, 2. Kure National College of Technology)
高等専門学校(以下,「高専」)は早期にエンジニアを育成するために設立された高等教育機関であり,すべての高専で体育授業が実施されている.これまで,高専の学生(以下,「高専生」)の体力レベルに関する報告をみると,一般的な高等学校の生徒と比較して低いことが明らかになっている.しかし,高専生という集団の中における体力レベルの分布がどのようになっているのか,また,どのように推移しているのか明らかにされていない.つまり,高専における入学時点の体力レベルを把握することで,体力向上を目的とした体育授業を実施する上で貴重な参考資料となりうる.そこで本研究では,A高専における10年間の入学者の体力レベルの分布および推移をここにまとめて集計し公表することとする.
対象者は,2014年4月から2023年6月の期間において,A高専で実施された新体力テスト(文部科学省)を測定当日に欠席せず,全種目を実施した男子学生1432名とした.分析では,年度別の測定種目の中央値および各種目の10段評価における度数を算出した.
その結果,シャトルランの中央値をみると,2014年~2018年の間において98.0回~100.0回で推移していたが,2019年~2022年には90.0回,2023年には80回となっており,2019年から低下している傾向がみられた.50m走のゴールタイムをみると,10年間において7.2秒~7.5秒で推移していたが,10段階評価の分布をみると評価が5以下の度数が増えていることがわかった.以上のことから,A高専に入学する体力レベルが低い学生の数がここ2〜3年で増加していることが明らかとなった.つまり,体力レベルが低い高専生の体力を向上させるために,体育の授業は重要な役割を担っているといえる.
対象者は,2014年4月から2023年6月の期間において,A高専で実施された新体力テスト(文部科学省)を測定当日に欠席せず,全種目を実施した男子学生1432名とした.分析では,年度別の測定種目の中央値および各種目の10段評価における度数を算出した.
その結果,シャトルランの中央値をみると,2014年~2018年の間において98.0回~100.0回で推移していたが,2019年~2022年には90.0回,2023年には80回となっており,2019年から低下している傾向がみられた.50m走のゴールタイムをみると,10年間において7.2秒~7.5秒で推移していたが,10段階評価の分布をみると評価が5以下の度数が増えていることがわかった.以上のことから,A高専に入学する体力レベルが低い学生の数がここ2〜3年で増加していることが明らかとなった.つまり,体力レベルが低い高専生の体力を向上させるために,体育の授業は重要な役割を担っているといえる.
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